2019年12月26日木曜日

建築を目指す、携わる若人


工事進行中 集合住宅計画 h i k a r i u m
最上階(4階)部分のコンクリート打設が完了し、いはゆる 上棟 ということに。
内装工事と並行し、躯体に関しては、年内は(最上階スラブ以外の)型枠の解体。
年が明けて、設計基準強度が確認出来次第、最上階スラブも型枠解体となります。
お正月休みが、打設したコンクリートの養生期間にも当てられるというわけです。


職人さんの高齢化が 社会問題となっているとのこと。 
現場によっては、私も身近に感じることはありました。

ただ、この現場の型枠大工さん達 若く元気で仕事にプライドを持つ面々が多い。
頼もしい反面、監理する私のスキルも見抜いてくるわけで、気が引き締まった。
センセイ!とか、カントク!と呼ばれるところ、イワマさん!と呼んできていた
のは、現場出身者として同類の匂いがしていたのでしょうか。

元請工務店の社長は 建築の専門学校の講師をされているようで、おりを見ては
大勢の学生さん達を現場に連れてきては、レクチャーをしています。
建主ご家族の関係者の中には、建築家志望の高校生もおられます。

若い力が感じられる現場です。 
私もまだまだ若いつもりです。 もちろん



2019年12月17日火曜日

コンクリートの打放し仕上


工事進行中 集合住宅計画 h i k a r i u m
型枠やサポが外れた階では、サッシの設置や内装工事もすすんでいます。

外壁は コンクリートの打放し仕上。
建主の方々は、私の作品イメージからか、打放し仕上を好まれています。
塗装の部分も考えてましたが、出来るだけ多くの部分を打放しにします。

打放し とはいえ どうしても補修の工事は必要です。
外壁面となれば、撥水処理も施さなくてはなりません。
打放し と やりっぱなし は違うということですね。

打放しの魅力について
この工事の記事にも以前 書いていました

はじめてコルビジェの建築を見たときから、そういう意識でいるのですが
これもまた 日本人としてのアイデンティティー かな。



2019年12月14日土曜日

『マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画』



21_21 DESIGN SIGHT で 開催中
じつに、見応えのある内容でありました。

展覧会を知ったのは、ピーター・バラカンさんの東京FMの番組。
ゲストで出演した展示会ディレクターの田川欣哉さんのインタヴューでした。
(バラカンさんの番組は、毎週楽しみにしています。)

田川氏もメンバーの 日本デザインコミッティー は1950年代より活動する
プロのデザイナーの方々の集団。銀座の松屋での活動がメインののようです。
メンバーの専門は グラフィック、プロダクト、照明、建築など さまざま。

メンバーの方々の その製作過程が それぞれディスプレーされています。
例えば 同じ建築家でも
スタディー模型の変遷を主にした隈研吾氏と 哲学的スケッチの内藤廣氏。
発想の過程ばかりか頭の中まで まるっきし違うのかも。じつに面白い。

私としては 
久々に触れた 安藤忠雄作品(21_21 DESIGN SIGHT)に 圧倒と感動。
繊細な演出と大胆な造形。どうやって作ったのかと思わせる施工精度の高さ。

日ごろ 何気なく見過ごしているものこそ、手はこんでいる。

写真は
面出薫氏の 東京駅照明計画ジオラマ
インダストリアルデザイナー・柴田文江氏の 制作プロセス




2019年12月13日金曜日

今年の〇〇


今年の漢字
平成はインターネットの時代。
そのネットで主役になったのは画像や映像ではなく言葉かな、と思ってます。
特に『流行語大賞』や『今年の漢字』など、キャッチーなワンフレーズです。

2019年令和元年 今年の漢字は 『令』 だそうです。
以前にも書きましたが‥)私はこの漢字には、いささか違和感があります。

私の考える 今年の漢字は 『炭』

京都アニメーションのスタジオでの、痛ましい事件。
多くの人命と才能、素晴らしい作品が『炭』になりました。
沖縄首里城の大火災。貴重な文化財が『炭』になりました。
若い女性環境活動家が注目され、地球温暖化への取り組みが急務であること。
それには、二酸化『炭』素 の排出を抑えていくことが必要ということです。


今年の映画
先日の個人的なプチ忘年会での多数決で、これは明快な結論がえられました。
私の考える 今年の映画は 『新聞記者』
東京新聞の望月記者には、ぜひ続編の『~桜を見る会 編』を期待したいです。
2020年や いかに。



2019年12月12日木曜日

オーダーキッチンの製作


オーダーキッチンを設計・製作してくださるMadreさんへ ショールーム見学。
厳しい空間条件での住宅計画は、キッチンがシステムキッチンのモジュールや
必要な高さが確保できないこともあります。 こういったケースでは便利です。

キッチンを製作する場合は
ショールームに建主の方を直接お招きして、私も含め三者で打ち合わせます。
発注も、工事の元請さんとは別に建主から分離発注も可能です。
ツナギの工事は元請さん側から協力業者さんにお願いすることになりますが
その方が価格の透明性や施工の責任などからスマートだと、私は考えてます。
(保守的な元請工務店さんには、拒否されちゃうことがまだありますが‥。)

写真は
普段はフラットなキッチンカウンターから、電動で立ち上がってくる換気扇。
床下から排気します。床下ふところ深さは、20cmくらいから可能だそうです。
換気扇フードが設置できない、設置したくない(‥開放感を持たせるため)
ケースでは いいですね。 コンロはIH限定ですが。



2019年12月9日月曜日

上棟に向かって。つづき

現場進行中 新築集合住宅計画 hikarium
最上階 北側・斜線制限による斜壁に絡むスパン、スラブが上がる。
斜壁の配筋は明後日から。フックのついた縦筋部分は梁扱いになる。
足場は届かないなぁ。気をつけて作業してもらいたい。

1階から断熱材吹付も開始。建築物省エネ法に基く計算によるもの。
この上にプラスターボード設置。その隙間に電気配線やボックス埋。
電気配線の、いはゆる“逃げ”を作れるところは 逆に ありがたい。



2019年12月6日金曜日

上棟に向かって。


遊んでばかり いるわけでは ありません。
工事進行中 集合住宅 hikarium(SK2-Project)
最上階(4階)打設、今月20日はケツカッチン 急ピッチです。
鉄筋・型枠大工さんたちが、すでに手慣れた様子なのは心強い。

1階はすでにサポが外れて、サッシ付、内装墨出、設備配管が進行中。
断熱材吹付までにキメてしまわなくてはならない。チェック項目多し。

現場に入っている職人さんたちの業種も多様で、
現場は、いま一番ダイナミックな進行でしょう。






『時効警察【展】はじめました』


六本木ヒルズ TOHOシネマで『イエスタデイ』鑑賞のあと
テレ朝内けやき坂ミュージアム にて 『時効警察【展】』へ。
平日に関わらず盛況。それも入場者は なぜか私以外みな女子!
(みなさんオダジョウのファンなのか、ちょっとハズカシ体験)

セットや小道具への拘りは尋常でないドラマとさっします。
その いくつかが 再現されている。
美術監督を務める久渡明日香さん の インタビュー記事が興味深い。
 経年変化を演出するエイジングの作業
 カメラにほとんど映らないところにも妥協しない
 フィクションとノンフィクションの境界 ギリギリのラインを目指す‥
大変そうだが、楽しそうだな。
これからも、拘りまくってください。

お約束の 『時効』スタンプ を押して会場をあとに。
今日の放映は たしか最終回。 ざんねん。



2019年12月3日火曜日

『イエスタデイ』


おくればせながら。
ビートルズ教信者の友人Fくんに 絶対観てね! ということで鑑賞。
大拍手!涙! ビートルズ愛がたっぷり詰まった 素晴らしい作品だ。

もしも この世で 誰もビートルズの楽曲を知らなかったら‥
考えてみると 
10代、20代の諸君は、ビートルズの楽曲にリアルタイムで接していない。
音楽の教科書に載ってる いはばモーツアルトのような存在なのだろうか?
昨年のヒット作『ボネミアン・ラプソディー』も
リアルタイムでクイーンの楽曲に接してない世代も、きっと熱狂したように
この映画も 観て興奮してもらいたいね。
エド・シーランが ギリギリわかる50代より。

展開や役回りが なんとなく
ヒュー・グラントとジュリア・ロバーツの『ノッティングヒルの恋人』に
似てるな‥と思ったら 同じ脚本家(リチャード・カーティス)なのね。

2019年12月2日月曜日

ほんの数ミリかよ。



現場監理用に使っていた登山靴がついに壊れてしまい、新しい靴を買いました。
今回は贔屓のブランドではなく、お店で一目惚れしたトレッキングシューズです。

ところが履いているうちに、アキレス腱の当たりが擦れて、痛くてたまりません。
買ったお店で相談してみると、フニャフニャした薄い中敷を提案してくれました。
ほんの数ミリです。高さが変わっただけで、痛くもなく快適な状態になりました。
こりゃ失敗か、と買換えを覚悟してましたが、よかったよかった。

うまくいくこと と、いかないこと。
幸せと思えること と、そう思えないこと。 
ほんのちょっとの 差 なのかもしれない。  哲学。


2019年11月29日金曜日

大嘗宮(だいじょうきゅう)見学


大嘗祭の中心的な儀式『大嘗宮の儀』のために造営された 大嘗宮
時間の空いたこの午前は晴天とあって、解体前の一般公開の見学へ。 

大嘗宮 一見してシンプルな造り。
恒久的に存在することは想定しない、仮説建築物なディテールです。
かえって 儀式の崇高さが際立ったであろうことが想像できました。

写真
奥の棟が 悠紀殿(ゆきでん)。右手前の棟が 主基殿(すきでん)。
それぞれ、天皇陛下が神饌(新穀を持って調製された御食、御酒など)をお供えになり
御拝礼の上、御告文をお奏しになり、自らもお召しあがりになった建物 ※パンフより

背後からの写真は
右手に主基殿。左手は 廻立殿(かいりゅうでん)
大嘗宮の儀に先立ち天皇皇后両陛下がお召替えなどをなさった建物と。 ※パンフより

大嘗宮の設営費は 報道では19億700万円とあります。
そんなに掛かるのか、と思える簡素な造りですが、特別な工法や材料のためでしょう。
解体はやむなしも、材料リサイクルのお手本を見せてもらいたいですね。



2019年11月28日木曜日

深読み・井上陽水


45年来の陽水ファンとしては いささか聞きづてならないTV番組を観てしまう。
昨晩のBSプレミアム 『深読み井上陽水~Love Songs』
高橋源一郎さんたち識者が 特定の文学作品をナナメ目線で解読するシリーズは
私も時々楽しんでますが、昨晩の内容。なるほど‥ と思いつつも、私も一言。

『なぜか上海』
おにいさんたち おねえさんたち は ‥は死者である。
つまり 上海 は黄泉の国のようなイメージなのでしょう 源一郎さんには。
なるほど‥と思いつつも 単にゴロがいいから『シャンハイ』だと思いますよ。

『リバーサイドホテル』
若いふたりは せまいシートに隠れて 心中に向かっている‥ というのですか?
リバーサイドのリバーは 三途の川 ってことですよね。安藤裕子さん。いや‥
一瞬、納得しつつも『どうせ ふたりは 途中でやめる』って歌ってるんですぜ。
この 冷めてシュールな目線が 陽水さんでしょう。

『ワカンナイ』
宮沢賢治『雨にも負けず‥』の詩 の完全な おちょくりソング。
源一郎さんには 『雨にも負けず‥』に感動しているはずだ、と言われますが
聖人のような宮沢賢治を ワカンナイ。つまんない。と一刀両断してるところが
爽快で気持ちいいんじゃないでしょうか。 ね。

ちなみに 私のフェイバリット陽水ソング集は こういった曲かな。
 傘がない
 能古島の片想い
 帰れない二人
 桜三月散歩道
 御免
 夏の終わりのハーモニー
 サナカンダ
 決められたリズム
 ビルの最上階
 長い坂の絵のフレーム
いかがでしょうか。


2019年11月27日水曜日

小雨の中のコンクリート打設


現在工事進行中 新築集合住宅計画 SK2-Project
寒々しい小雨の中 ようやく3階部分のコンクリート打設完了です。
本来今月中の上棟(4階部分打設)予定でしたので、約3週間遅れ。
それでも、なんとかスケジュールは守れそうです。

コンクリートの硬化は、水とケイ酸カルシュームの化学反応によります。
硬化に必要なかった水分は打設後、生コン表面に浮き上がってきます。
(この現象をブリージングといいます。)
真夏の炎天下などでの打設は、逆に本来生コンの硬化に必要な水分まで
蒸発してしまいますので、打設後の散水養生は欠かせなくなります。
雨の程度にもよりますが、小雨程度なら、打設にはむしろ好都合です。

3階部分は北側斜線制限(高度斜線制限)による斜め壁と吹抜・ロフト
が絡み、複雑な形状となっています。打継ぎラインの設定も難しかった
のですが、私自ら描いた施工図を現場はそのまま踏襲してくれました。
まずは 作業 ご苦労さま。

仮称となっていました SK2-Project
正式名称は hikarium (ヒカリウム) と決まりました。

2019年11月9日土曜日

ベルリンの壁開放 30年


ベルリンの壁開放の1年前1988年6月29日。昔の写真を懐かしむ。

西ベルリンの 戦勝記念塔 よりのぞむ ブランデンブルク門
当時の日記から、当日は大雨であったようです。

当時の東側の人たちは、自分の意見を自由に表現することはできない。
みな暗い表情をしていたことを思い出します。
表現の自由をかさにきてやってくるプロパガンダも、薄気味悪いけど
自らの意思を自由に表現できるということが、いかに豊で尊いことか‥。

西側のベルリンの壁は、カラフルに表現されたウォール・ペイント。
あいちトリエンナーレ『表現の不自由展』をシャットアウトしていた
大きな鉄扉を連想しました。




2019年11月2日土曜日

那覇_札幌_東京


那覇
首里城が、大きな炎に包まれ崩れてゆく映像は あまりに悲しい。
沖縄を訪れたことは一度あります。1986年の2月頃だったと覚えています。
レンタカーでひとり、本島をほぼ一周しました。
那覇では、国際通りのフェスティバル(安藤忠雄氏)が印象に残った建物で、
首里城は、いまだ復元されていなかったのでしょう。記憶にありません。
いちど 訪れてみたかった。 一日も早い再建を願います。

札幌
2020東京五輪のマラソンと競歩の会場が札幌となることが決まりました。
北海道も何度か車で旅をしましたが、印象に残った建築はやはり安藤氏の
トマムの 水の教会 だったでしょうか。

東京
IOCによる競技会場の強引な変更というのは、単に『マラソン』と『競歩』
の問題だけではありません。そもそも、最も運動には危険な酷暑の時期に
五輪を持ってきちゃったという矛盾が、ホコロビとなって出てきたこと。

1964年。初めて東京で五輪が開催された日本は、いはゆる高度成長期。
五輪開催 → ハコモノ公共工事 → 経済成長 という当時の価値観や
成功体験を、いまだ忘れられないでいるお歴々が多い過ぎるのではないか。
ただ 1964年当時のレガシー建築。丹下健三氏の 国立代々木競技場
少なくとも これは評価したいな。



2019年10月29日火曜日

『ビッグ・クエスチョン』



スティーヴン・ホーキング博士 最後の書『ビッグ・クエスチョン
むかしベストセラーとなった『ホーキング、宇宙を語る』は読破している。
またまた知的冒険に出てみよう、とトライするも‥ これは難解すぎるぞ。
P160で ほぼ挫折状態
どうやら
神様はいないということ。タイムマシンで過去に戻ることは出来ないこと。
それくらいは、分かった。ということにしよう。

お正月休みにでも、再トライだ。



2019年10月21日月曜日

NO SIDE



ラグビーW杯2019
日本代表の快進撃には にわかファンの私でも TVの前で感動を覚えます。
昨晩の『南アフリカ』との準々決勝も 負けはしても素晴らしい一戦でした。

正直なこと 言いいますと。
私、南アフリカ代表 も応援しておりました。 40%くらいで、かな。
かつての友人に、ANC(アフリカ民族会議)の関係者がいたからです。
ANCは 反・アパルトヘイト(人種隔離政策、白人が黒人を虐げる制度です)
を掲げた ネルソン・マンデラ大統領の母体政党でした。
永い投獄生活から大統領に上り詰めたマンデラ氏が、異なる人種の融和のため
必要としたのが ラグビー。 そしてW杯の優勝でした。


『インビクタス/負けざる者たち』
クイント・イーストウッド監督作品では 三番目くらいに好きな作品かな。
マンデラ大統領役は モーガン・フリーマン。ぴったりですね。

ラグビーというスポーツでは
その国の代表選手になるのに、条件さえそろえば 国籍 は必要ないとのこと。
その 寛容さが とてもいいと思います。

2019年10月20日日曜日

『時効警察 はまりました』


『時効警察 はじめました』
TVのドラマは ほとんど観ませんが、これはハマっています。
まずは、Amazon Prime で12年前の2シーズン分の総復習をしてみる
霧山くん、三日月くんはじめチームの皆さん頬んど変わってなじないですか。
( 出演者、スタッフ、きっとほんとに仲がいいんだろうな。)

小粋なギャグにテンポのある展開、練りに練った脚本だけじゃありません。
セットや大道具、小道具にも注目です。
今回は『誰にも言いません。』カード にまでも拘りが見えてるじゃない。

ほとんどの監督・脚本手がける 三木聡 の映画作品『インスタント沼』
でも、異常なくらいの小道具への拘りが見えて面白い。
ちなみに、主演は 三日月くん こと 麻生久美子。
Amazon Primeでどうぞ。(ステマではありません。)

ところで Wiki によると
又来さんの ふせえり さんって 三木聡さんの奥様なのね。


2019年10月7日月曜日

コンクリート打放し

1階のコンクリート打設が完了
梁・スラブのサポは4週強度の確認まで存置だが、壁の型枠は解体。
コンクリートの打放し仕上があらわになってきました。

パネル目地やPコンが、人の手で作られた物であることを表しつつ
人の手ではコントロールできない、偶発的な風合いで仕上がります。

茶器や焼物にも通じる わび・さび の美意識を刺激します。
日本人の多くの人が コンクリート打放し仕上に魅かれる所以だと
私は 思っています。

ただ残念ながら、今回の打放し仕上。あまり上手くいっていない。
もともと 
「打放し。」と言いつつも、補修工事はどうしても必要なのですが、
今回は特に、信頼する打放し補修職人 K氏 の出番が増えそうだ。
補修工事の職人芸も含めて、打放し仕上 の表現だとご認識のほど。

2019年10月3日木曜日

カワイくない設備 の カワイイ機器



かなしい現実 だと 思っているのですが
現在 集合住宅の新築計画では
『防犯カメラ』は すでに必須の設備 となりつつあります。

エントランスのスティールドアに絡め、目立たないディテール考えようと
カメラの実物を用意してもらったのですが、‥意外にカワイイじゃない!
どうしよう。

2019年9月29日日曜日

あいちトリエンナーレ2019 に いってみた。



偶然ぽっかりと なにも打合せのない 平日。
これまで取れてなかった 夏休みの一日にしてしまおう。
話題の『あいちトリエンナーレ2019 情の時代』 に 実際 いってみることにしました。
以前blogで、柄にもなく偉そうなことを言ってしまった後ろめたさが 背中を押しました。 

くしくもこの日の報道では 
『表現の不自由展・その後』をめぐる騒動で、愛知県設置の検証委員会が中間報告を纏め、
監修責任者の津田大介氏を痛烈に批判。文化庁は補助金全額の支給を取り止めを発表と。
木村愛知県知事は、補助金不支給には裁判で争う姿勢とのこと。 ここは、知事に一票!

表現する自由を公権力が規制するなど、あってはいけない。背筋が凍る思いがします。
ただ、違う次元で、表現には自制やTPOも必要なはず。たしかめてみねば、なるまい。


新幹線に飛び乗り 車内からネットでワンデー・パスを購入。
開催された4会場のうち 名古屋駅周辺の 3会場。
□A:愛知芸術文化センター
□N:名古屋市美術館
□S:四間道・円頓寺(しけみち・えんどじ)
に絞りました。 駆け足ですが、パフォーマンスやラーニングを除く展示は ほぼ完走。

たちよれなかった会場は
□T:豊田市美術館・豊田市駅周辺
‥谷口吉生氏作品『豊田市美術館』は観てみたかった。以前、酒田の『土門拳記念館』に
 いたく感動したことがありました。次回、なにかの機会にぜひとも。


トリエンナーレ全体を通し、間違えなく言えることはあります。素晴らしい芸術祭 です。

メッセージ性の強い作品から、造形美を実直に追求したものや、‥え!これってギャグ?
と バラエティーに富んだ作品群。会場内のスタッフやボランティアの方々もみな熱心。
特段ドギツイ表現の作品もないので 家族連れでも楽しめそうです。
『表現の‥』の騒動によるネガティブなイメージ付きは、不幸なことかもしれませんが
逆に関心を持って足を運んだ来館者も、きっと多かったことでしょう。(私も含めて。)

気になった作品にふれます。


□N:名古屋市美術館
名古屋駅に早くについてしまったため、開館時間が一番早い会場から。
名古屋市美術館 は 緑豊かな白川公園内に、球体の造形が特徴的な名古屋市科学館と
対をなすように建てらています。設計は黒川紀章。
公園内という設定で計画された黒川氏設計の作品は 埼玉県立近代美術館 もあります。
格子状のエレメントだけではなく、コンパクトに纏めたゾーニングや動線も似ています。
公園内ということで、高さや建築面積などの制約があってのことでしょう。

それぞれ1980年代開館のようで、かつては「ポストモダン」とモテはやされた作風も、
いま見ると、ギリギリ昭和のレトロ感も出てきたようで、それはそれで 風格 です。


[N03]藤井光
戦前日本のプロパガンダ映画『日本道場』と それを現代の若者が忠実に再現した映像。
ふたつを完全に並べてみる。当時の日本の軍国主義を 痛烈におちょくっています。
製作されたのは、当時統治下のあった台湾とのこと。また、[S11]毒山凡太朗 では
当時の状況を知る台湾のお年寄りへの「日本語」でのインタビューという作品もあった。
戦時中の思い出話しや日本の動揺を無邪気に歌われる姿に、どう感じてよいのやら。

[N07]青木美紅
爽やかな色合いの刺繍や絵画で彩られたインスタレーションは、彼女のコメントから、
突き刺さるメッセージであることを知りました。彼女が人工授精で生まれた1996年は、
クローン羊ドリーが誕生し、旧優生保護法が廃止となった年なのだそうです。

‥‥‥
会場内のそこかしこのポスターに A4サイズ2枚綴りのレター が貼られています。
『表現の不自由展・その後』が中止に追い込まれ、補助金支給が問題視されていること
への抗議文です。文面には、河村市長や菅官房長官 といった個人名も見受けられます。
出展者でしょうか、数名の連名によるのもです。

この抗議文は、
他の会場(特に愛知芸術文化センター)でも見受けることになります。

□A:愛知芸術文化センター
名古屋の街並みは、碁盤の目のように整然と整い、道幅も広く開放感があります。
そこかしこに見受けるパブリック・アートや写真の展示など、芸術祭に相応しい都市の、
その中心に位置するような建物は、報道の映像で見るよりも大きく感じられました。
(写真は、前面広場に広がる オアシス21)

[A14]dividual inc.
暗闇の中、24面のモニターと机上のPCに自動的に文字(text)が 打ち込まれていく。
カチャ・カチャ‥ とキーボードの音だけが静かに響く。書かれているのは 遺書 です。
入力のタイミングや文字の削除まで、執筆のプロセスを全て記録するソフトによります。
ただ、書かれていくのは人間の肉筆による文字ではなく、あくまで、テキスト・データ。
個々の人の生の証や死まで、記号化されていく。 デジタル納骨堂 のようです。

[A13]ヘザー・デュイール=ハグボーグ
DNAという生体情報は究極の個人情報。それが許可なく搾取されている現実が恐ろしい。
DNA情報から復元された個人の顔面は、生きたデス・マスクのような精密さが恐ろしい。


[A23]表現の不自由展・その後
展示の中止に追い込まれた このブース。 いま一体どうなっているのだろう‥?
最大の関心事でした。
防煙扉に閉ざされ、来館者のコメントが書かれたカードが所狭しと貼られていました。

‥この大きな扉の先にある 見てはいけない物 って 一体なんなんだ?
知的好奇心が 想像力 を最大限にかきたてます。

‥もしかしたら、このメッセージこそ、はじめっから狙ったモノだったんじゃないのか?
そんな 穿った見方もできてしまうほど、強力なインパクトです。


カードは主催者側が用意したものでしょう、各自書き込みます。お題は二つの選択です。

あなたが日常の中で見つけた、差別や偏見、
我慢や諦めを強いられた具体的なエピソードを教えてください。

あなたは自由を奪われたと感じたことはありますか?
それはどのようなものでしたか?

‥あらためて問われると、私には浮かびませんでした。
すでに貼られているコメントを見てみると、
職場や家庭、古い慣習や概念、性差別‥ ローカルで個人的な不平不満が目を引きます。

‥‥‥
名古屋市美術館内で見受けた A4サイズ2枚綴りの抗議文。
この 愛知芸術文化センター内では より多く目にします。そして
抗議のため いくつかの展示は 自らその展示を取りやめています。ストライキです。

私は この行為には 大きな違和感を覚えました。

表現者である以上 表現の規制への抗議は 表現を持ってして行うべきではないのか。
‥ たとえば、菅官房長官に『令和』でなく『検閲』と書いた額を持たせちゃう、とか。
私ですら、それくらいのことは思いつきます。プロの表現者なら、なおのことでしょう。

ましてや、観に来た方々は、私も含めて入場料を払って観にきているはずです。
本来観られるものが、観られなのなら、その分の入場料は払い戻しされるのか‥?
そんな議論も 成立してしまいます。

展示のストライキは 筋が違うと 私は思います。


□S:四間道・円頓寺(しけみち・えんどじ)
市内の地下鉄の駅からも少し離れた、円頓寺商店街を中心とした会場です
お洒落なカフェやバーが、寺院や古民家とが共存する、じつに愛すべく商店街です。
いまだ生活している古民家内や、古ビルの一室や商店で作品の展示がされていました。

[S08]キュンチョメ
あるトランスジェンダーの少年(少女)が、自らの名前と性を変える という過程を
静かなドキュメンタリー映像で綴ります。両親との関係に、暖かいものを感じました。

[S08]弓指寛治
数年前に実際に起きた交通事故。被害者で亡くなった小学生達と、事故の加害者とを
インタビューとイラストでトレースしています。冷静で客観的な視点が刺さりました。


商店街での古びた建物の一角での展示らしい、これらの作品は、一見極めて個人的で
ローカルなモチーフですが、[A23]表現の不自由展・その後 の防煙扉に貼られた
無数の叫びに 似ているな、とも思えるのです。

アーチスト が作品を発表することを リ・リース と言うことがあります。
発信する側は、自らの経験や考えで作品をつくるのでしょうが、リ・リースされたら
受信する側は、それを咀嚼し自らの解釈にしたり物語にしたりします。
作品とは そういうものでなくてはいけないと、思えるのです。


あいちトリエンナーレ2019
自ら体験してみてよかった。


2019年9月25日水曜日

共用中庭を持つスキップ・フロアの集合住宅_追記



現在工事進行中 SK2-Project
1階部分のコンクリート打設作業です。
打設作業を見届けつつ スラブ上で 
現場サイド、そして型枠・鉄筋の職方さん達と私とで 即席工程打合せ。
工程が遅れ気味。現場の作業があまりに複雑に絡み合っているからです。
打設後に解体する外壁型枠は 一旦 搬出。転用はできないと。
一度組んだステージ(足場)も解体し、外周部の設備配管をしてしまい
埋め戻しの後に、改めて足場を設置。中庭のステージも改めて二段式に‥。

施工する側とすると
「狭い敷地」「コの字プラン」「スキップ・フロア」が 三重苦 です。

計画は 奇をてらったわけではなく
敷地を有効に活用させた 合理的なプランニングになっているのですが
現場では、心苦しいところも 正直あります。

2019年9月21日土曜日

共用中庭を持つスキップ・フロアの集合住宅


現在工事進行中 SK2-Project
ここのところ 現場の話題が続きましたが
面白いパノラマ工事写真が撮れましたので UPします。
ひとつの現場と思えませんが、コの字型のプランです。
ようやく 1階コンクリート打設 へ。

2019年9月16日月曜日

設計図は脚本 作品は現場で作るもの


建築をつくる現場 は 映画の撮影現場と似てるんじゃないだろうか‥
かねがね そんなふうに思ってます。
プロデューサー は 建主
建築家は脚本と監督。脚本書いただけでは作品になりません。
撮影現場では、予算や状況などで脚本通りにいかないこともありますが、
逆に、脚本になかった 思わぬアイディアが浮かぶこともあります。

現在撮影進行中 SK2-Project
空調室外機や湯沸器、雨樋やスリムダクト、メーター関係など
あまり〝美しくないもの〟は見せないよう、細心の工夫をしています。
唯一 各住戸の電気メータだけが露出になってしまうのが残念な部分。
(PS内には扉内湯沸器が納まるため、電気メータの内蔵は基本的にN.G.)

あっ!1階には 扉内湯沸器のないPSシャフトが 一箇所あるじゃない。
1階の住戸だけでも、電気メータ この中に納めよう。
現場で職人さんと打合わせていて閃いた。 こういうことの、積み重ね。
だから 現場 に向かうのです。


2019年9月10日火曜日

コンクリート打放し の 設計監理_鉄筋工事



設計監理中 集合住宅 SK2-Project
台風一過 今日から2階床スラブ・梁配筋の開始です。

私自身
現場の職人さんの仕事の、大概の部分はできんじゃないかと
自負してますが、この鉄筋工の皆さんの仕事だけは難しい。
ハッカーで結束線を結ぶくらいは なんでもないのですが
「拾い」‥ つまり 『積算』 が難しい。
地味な仕事ですが、『積算』こそ職人技と思えるひとつです。


2019年9月9日月曜日

コンクリート打放し の 型枠術


現在 設計監理中の 都市型集合住宅 SK2-Project
鋼製建具の製作図チェックに、建主の方々とショールームで使用確認
躯体施工図の承認(…昔取った杵柄 で実質的作成)と 慌しい日々。


1階のスラブが ようやく 上がりました。
今週中の配筋と中間検査、来週早々にはコンクリートの打設予定です。

外壁仕上げは コンクリートの打放し仕上げ
型枠は コンパネ(2_6 600×1800×12)と桟木(50×25)によるパネル。
私の割付に合わせて、ほぼ全てを工場で加工してきます。
建て込み(打放しの場合、通常外壁から)に合わせて壁厚に相当する
セパ(Pコンを合わせた)をセットして、返しの型枠は合わせるだけ。
それを単管パイプ(48.6φ)を2本かませてフォームタイで締めます。
単管パイプ で 水平・垂直の通りを確保するわけです。

私は パネルの割付は全て決めて指示しますが
Pコン(セパ)位置は、基本の規則性だけ決め、細かい指示はしません。
コーナーでフォームタイが絡んだり、スラブ引きや敷バタ受けで必要な
Pコンは どうしてもイレギュラーな配置のものも出てきてしまいます。
そこは現場で 型枠大工さんと相談して決めることもあります。

この現場の型枠大工さんたち、皆若く、楽しそうに仕事をしている。
職人さん不足のネガティブな話題からは縁遠いような感じ。私も楽しい。



2019年8月15日木曜日

終戦の日 平和へ


マドリードで『ゲルニカ』と対面したヨーロッパの一人旅
31年前1988年は東西冷戦の只中で、ベルリンの壁もまだありました。

東側にはウィーンから、ハンガリーの首都・ブタペストに入りました。
宿は共同住宅の一般人の住宅‥の中のトイレの壁の奥。隠し部屋です。
いま思うと、無許可の宿泊場だったのでしょう。
お財布に気をつけてね!と、宿の女将(家の住人)に耳打ちされると、
相部屋であることがわかりました。中には大きなリュックの若者二人。
こわばった表情、無言で俯く眼差しが冷たかった。
東側の国の二人には、行ける場所や会話に厳しい制約があるとのこと。
この若い旅人たちの佇まいが、忘れられない。

いま
私たちは、当たり前のように自由に話し、表現することができます。
そのことだけでも、なんと平和で尊いことか。

展示作品にとやかく口を挟む首長や、自らを非難した民間人の職場に
押しかけてくる国会議員。何気に、そら恐ろしくなることが続きます。

いつまでも 平和が続くことを願います。


※当時の写真を整理。コルビジェのユニテにも泊まったな。懐かしい。


2019年8月7日水曜日

クール・シェア


当方で計画した狭小住宅の取材を ある雑誌社の方からお願いされました。
中庭や坪庭を設けたり、自然を上手く取り入れた狭小住宅を紹介したいと。

私は都心に作る狭小住宅には 庭はいらない と考えています。
限られた敷地に庭を強引に作ることで、プランが歪になってしまうこと。
代々木公園や等々力渓谷など、都内は意外と自然が多いので、そういった
場所を公共の庭と考えて活用すべきと考えていること。それらが理由です。
庭のシェア ということですね。
取材の意図とは真逆になりますが、それでもよければ、とお返事しました。

庭 というスペース だけではなく
昨今では 〝涼〟のシェア という考え方ありますね。
空調が完備した公共施設で日中は過ごし。住宅のエアコンは極力使わない。
エアコン使うにしても、住宅の中の一室だけをクローズしてそこを冷やす。
家族が集い、地球環境ばかりではなく、ライフスタイルも変わるのかな。
そんな思いが湧きました。


余談
今朝のワイドショーで、テレ朝の玉川さんが『ゲルニカ』の政治的背景を
少し解説してくれていました。偶然でしょうが、ひとつ勉強になりました。

2019年8月6日火曜日

表現の自由と不自由




『あいちトリエンナーレ2019』での企画展『表現の不自由展・その後』が中止になった。
韓国の反日運動の象徴『平和の少女像』などの展示で、抗議や脅迫があったからとのこと。
たしかに自由な表現活動に対して、お上がトヤカクいってはいけません。
ましてや公金(税金)出資を口実に圧力をかけてくる首長は、いかがなものかと思います。

ただ
表現の自由があるとはいえ やってはいけないことがあることも知っています。
数年前、ある女性アイドルグループがドイツのナチズムを連想させる衣装で歌い踊るMV
が一斉に批判を浴びたことがありましたが、この批判を批判する人はいませんでしたね。


今回のことで 私は ある作品のことを思い出しました。
『ゲルニカ』 パブロ・ピカソ

31年ほど前、マドリードの(たしか)プラド美術館で はじめて対面しました。
戦争の悲惨を抽象的に、迫力を持って表現され、心に突き刺さりました。
ただモチーフはスペイン内戦時の『ゲルニカ』の街の空爆という、現実の出来事からで
特定の政治思想が読み取れるのでしょう。テロ対策から防弾ガラスで囲まれていました。
不勉強な私は、それを全く理解していませんでした。それで、よかったのかもしれない。
『ゲルニカ』はすでに 反戦争 への普遍的なメッセージとなっていたからです。

では
『平和の少女像』は 戦時下の性暴力に対する普遍的なメッセージと言えるでしょうか?
・作品としてのクリティーに感銘を受けない。
・像が少女である。(戦時下の性暴力は、女性に対するものだけとは限らない。)
・いで立ちが、特定の民族しか想起できない。
これではメッセージを持ったアート作品ではなく、単なる プロパガンダ ですね。

表現の自由は、大切な権利だと思います。暴力や理不尽な公権力に屈してはいけない。
ただ、そもそも『平和の少女像』はアート展にそぐわなかったと、私は考えています。

※画像は検索から使わせていただきました。
 パブロ・ピカソ『ゲルニカ』

2019年8月4日日曜日

暑い



うだる暑さの中、車を止めようとしてスペースを探していた。
前を走る車がふっと右折し、廃工場の隙間の路地に滑り込む。
私も車でついていくと、その先に緑に囲まれた涼しげな場所。
車から降りて涼をとっていると。はて、もうわからない。
廃工場の並びを何度も行き来してみるも、そんな路地はない‥。

‥そこで目が覚めた。 まったく 疲れがとれてない。
私の場合、昼間 エアコンのあたりすぎのようだ。
エアコンは必要だが、ほどほどにしてグダグダした方がいい。
私の夏の過ごし方。

2019年7月31日水曜日

『海獣』と『天気』の子供たち


多感な思春期の少年少女たちが、ひと夏の冒険を通して成長していく物語です。
思いっきり夏休み時期の公開を意識したアニメ2作品。 思いっきり秀作です。

『海獣の子供』
ストーリーは比喩的で少し難解
ただストーリーを追わなくても十分伝わります。謳いあげているのは生命の尊厳。
主人公の声は芦田愛菜ちゃんのようですが、オトナが子供のふりするのではなく、
同世代の少年少女が声を演じているところも リアリティがあってよい。
YouTubeの米津玄師の荘厳なMVに引かれ、何気なしに足を運んで よかった。
ただ 席はガラガラだ。 大丈夫か‥。

『天気の子』
話題の新海誠監督の新作ということで、劇場内は盛況。出来栄えも素晴らしい。
ただ出てくる商品、お店、どれも固有名詞で タイアップ が過ぎやしないかぁ。
TVCMもバンバン流れてたし、『海獣~』と対照的で複雑なビジネスモデルだな‥。
(‥ピュアなストーリーとは裏腹に、ドライな思考に陥ってしまった。)


どちらも淡い恋心をベースに 自然の摂理 という壮大なテーマに挑んでいる。
心を動かすのは、繊細な表現と創作者の拘り。そこは、建築を作ることと同じ。





京都のアニメーション作品を作るスタジオで 悲惨な出来事がありました。
私も『聲の形』という作品を観て感動したことがありました。
事件の報道や被害への支援の広がりから、アニメーションという日本の文化が
世界に誇れるものであることを 改めて感じます。
被害に遭われた方々、関係の方々には お見舞いを申し上げます。
亡くなられた方々にはご冥福を。 合唱。

設計者よ。施工図 描いてみよう。


工事進行中の集合住宅 SK2-Project
現場から躯体施工図のチェックのお願いされるも、訂正がけっこう多い。
赤ペン入れるより早いなと思い立ち 自分で書いちゃうことにしました。

現場は 施工図製作を
他国の協力業者さんにお願いしているそうですが、精密で真面目な図面。
建築の納まりもわかってるようですが、ただ細かい意図は伝わりにくい。

躯体施工図をかいてみたのは、新米現場監督時代以来。やく35年ぶり。
自分で作った施工図で職人さん達と仕事をしたのは、最高の勉強でした。
若き設計者には、一度はこの施工図作成してみることをおススメしたい。

ただ、せっかく書いたこの施工図。再度、写して書くそうです。
たしかに施工管理者には、我々設計監理者とは別の責任がありますので、
ここはすこし手間ができちゃったことは、致し方ないな。



2019年7月19日金曜日

選挙のこと 税金のこと


参議院選挙の応援ハガキ 
コトノハ舎のご主人 Mitsuruさん から届きました。
れいわ新撰組 山本太郎 をよろしくと。

今回の参議院選挙の比例区には 国会へのファストパスとも言える 特定枠 があります。
定数配分で消えた選挙区の候補者を救済するための、与党がつくった理不尽な制度ですが
れいわ~ は障害者の候補にこの枠を使っています。障害者の声が国会に届くのは良いこと。
選挙活動が制限された特別枠に、そもそも活動が難しい方々をということもフィットします。
他の野党も ただ反対するのではなく、逆手にとって活用すればいいのに と思ってました。

山本氏の政策に満額賛成ではありませんが、 れいわ新撰組 一票入れることにしました。
( MitsuruさんのBLOG 


今回の参議院選挙の焦点のひとつ に 『消費税』の増税問題がありますね。
私は、与党の主張も、そして れいわ~ を含む野党の言い分にも ピンときていません。
税の徴収方法は、直接税と(消費税を含む)間接税との割合を含め俯瞰して論じるべきこと。
消費税 だけを取り出して考えれば、そりゃぁ安い方がいいに決まってます。

税の徴収方法 に 私も一家言あります。
『源泉徴収』という制度。 まず、これ やめませんかね。

所属する企業が、あらかじめ社員の給料から(多めに)所得税を天引きしておいて
年末調整で、多かった分を返すという制度。所得税の取りっぱぐれを防ぐために出来た制度と
聞いたことがありますが、徴収する企業側にも税務署にも 無駄な作業が生じていませんか?
多くの日本人にありがちな、企業への過剰な帰属意識の温床にもなっていると思います。

事業主であれ 従業員であれ、納税者が各々個人で誕生月に確定申告すれば済む話でしょう。
お上にすれば、取りっぱぐれ防止には、せっかくのマイナンバー制度が活かせるはずです。

自ら振込用紙に金額を記入して、所得税の額を実感し納付する。
税に対して、政治に対して 意識の持ち方が変わってくると思うのですが。
いかがでしょうや。

2019年7月17日水曜日

建築家マッチング・サイト 今昔


インターネットで SITEをはじめて立上げたのは1994年。
ネットデビュー 25周年 ということに気がつきました。

1994年当時はまだ、ネット環境の黎明期。検索エンジンもありませんでした。
自前のホームページを持っている設計事務所なども希な存在で、
ネット上の建築家を建主に紹介するという、いはゆる〝マッチング〟サイトの
存在は、それなりに必要であったと思います。

ただ本来 インターネットの 大きな効用とは
発信者と受信者とが(中間業者なしに)直接 出会える場 であるところです。

今日、大きく成長したネット環境の中、建築家マッチング・サイト がいまだ
必要とされるとすれば、〝情報のコンシェルジェ〟としての役割でしょう。

例えば大きな総合病院では、症状や主訴に応じて まず案内をしてくれます。
  あなたは 循環器系の先生がいいですね‥
  この傷は 整形外科の先生に診てもらった方がよいでしょう‥
  まず、この専門の検査を受けられた方が よいでしょう‥  などとですね。 

住宅を建てるということも 治療と同じ。みな症状(条件や希望)が違います。
 都心の狭小地なのか雄大な自然の中なのか… 別荘なのか二世代住宅なのか…。
 生活の中で大切なものは何か…、はたまた事業として収益性を求めるのか…。
クライアントの条件や希望に合わせた、的確なガイダンスが必要なはずですが
いまだ、そこが上手くいっていないように感じています。

これは、実際に情報を発信する建築家側の課題でもあります。
作品の出来栄えを競い合うのではなく、自身の専門性や哲学を示さないことには
見つける側は、はっきりと門戸を叩くことができません。

そして、建築家とクライアント
最も大切なものは、お互いの信頼関係 です。
信頼関係をつくるためには、実際に会って 話し合ってみること。
ネットも情報も、あくまで出会いのための TOOL に過ぎないこと。
そこは 忘れないでいたいですね。



2019年7月16日火曜日

基礎のコンクリート打設

工事進行中の集合住宅 SK2-Project
配筋検査と同じく豪雨の天候かと思いきや、午後の開始時には小降りに。
それでも、根伐底に溜まった雨水を掃出すのに水中ポンプを稼働させつつ
基礎の一部コンクリート打設工事 完了です。
(スキップした複雑な形状のため、基礎を3度に分けて打設します。)

打設される 生コンクリートの試験です。
スランプ、空気量、塩分濃度などを計量、承認済みの配合計画書と照合。
コンクリートの硬化は、セメントのケイ酸カルシュームと水との化学反応
によるもの。その反応熱で、生コンって あったかいのですよ。じつは。
建築が これから産み出されることを 思わせるかのようです。




2019年7月12日金曜日

久しぶり 等々力渓谷



日頃から OA機材に囲まれた作業は、結構なダメージです。
昨日は、思い切って午前中をOFFにして森林浴としました。

久しぶりに訪れてみた 等々力渓谷 です。
環状八号線の高架下に広がる 森とせせらぎ。
都内でも 自然に触れ合うことはできます。