2019年11月9日土曜日

ベルリンの壁開放 30年


ベルリンの壁開放の1年前1988年6月29日。昔の写真を懐かしむ。

西ベルリンの 戦勝記念塔 よりのぞむ ブランデンブルク門
当時の日記から、当日は大雨であったようです。

当時の東側の人たちは、自分の意見を自由に表現することはできない。
みな暗い表情をしていたことを思い出します。
表現の自由をかさにきてやってくるプロパガンダも、薄気味悪いけど
自らの意思を自由に表現できるということが、いかに豊で尊いことか‥。

西側のベルリンの壁は、カラフルに表現されたウォール・ペイント。
あいちトリエンナーレ『表現の不自由展』をシャットアウトしていた
大きな鉄扉を連想しました。




2019年11月2日土曜日

那覇_札幌_東京


那覇
首里城が、大きな炎に包まれ崩れてゆく映像は あまりに悲しい。
沖縄を訪れたことは一度あります。1986年の2月頃だったと覚えています。
レンタカーでひとり、本島をほぼ一周しました。
那覇では、国際通りのフェスティバル(安藤忠雄氏)が印象に残った建物で、
首里城は、いまだ復元されていなかったのでしょう。記憶にありません。
いちど 訪れてみたかった。 一日も早い再建を願います。

札幌
2020東京五輪のマラソンと競歩の会場が札幌となることが決まりました。
北海道も何度か車で旅をしましたが、印象に残った建築はやはり安藤氏の
トマムの 水の教会 だったでしょうか。

東京
IOCによる競技会場の強引な変更というのは、単に『マラソン』と『競歩』
の問題だけではありません。そもそも、最も運動には危険な酷暑の時期に
五輪を持ってきちゃったという矛盾が、ホコロビとなって出てきたこと。

1964年。初めて東京で五輪が開催された日本は、いはゆる高度成長期。
五輪開催 → ハコモノ公共工事 → 経済成長 という当時の価値観や
成功体験を、いまだ忘れられないでいるお歴々が多い過ぎるのではないか。
ただ 1964年当時のレガシー建築。丹下健三氏の 国立代々木競技場
少なくとも これは評価したいな。



2019年10月29日火曜日

『ビッグ・クエスチョン』



スティーヴン・ホーキング博士 最後の書『ビッグ・クエスチョン
むかしベストセラーとなった『ホーキング、宇宙を語る』は読破している。
またまた知的冒険に出てみよう、とトライするも‥ これは難解すぎるぞ。
P160で ほぼ挫折状態
どうやら
神様はいないということ。タイムマシンで過去に戻ることは出来ないこと。
それくらいは、分かった。ということにしよう。

お正月休みにでも、再トライだ。



2019年10月21日月曜日

NO SIDE



ラグビーW杯2019
日本代表の快進撃には にわかファンの私でも TVの前で感動を覚えます。
昨晩の『南アフリカ』との準々決勝も 負けはしても素晴らしい一戦でした。

正直なこと 言いいますと。
私、南アフリカ代表 も応援しておりました。 40%くらいで、かな。
かつての友人に、ANC(アフリカ民族会議)の関係者がいたからです。
ANCは 反・アパルトヘイト(人種隔離政策、白人が黒人を虐げる制度です)
を掲げた ネルソン・マンデラ大統領の母体政党でした。
永い投獄生活から大統領に上り詰めたマンデラ氏が、異なる人種の融和のため
必要としたのが ラグビー。 そしてW杯の優勝でした。


『インビクタス/負けざる者たち』
クイント・イーストウッド監督作品では 三番目くらいに好きな作品かな。
マンデラ大統領役は モーガン・フリーマン。ぴったりですね。

ラグビーというスポーツでは
その国の代表選手になるのに、条件さえそろえば 国籍 は必要ないとのこと。
その 寛容さが とてもいいと思います。

2019年10月20日日曜日

『時効警察 はまりました』


『時効警察 はじめました』
TVのドラマは ほとんど観ませんが、これはハマっています。
まずは、Amazon Prime で12年前の2シーズン分の総復習をしてみる
霧山くん、三日月くんはじめチームの皆さん頬んど変わってなじないですか。
( 出演者、スタッフ、きっとほんとに仲がいいんだろうな。)

小粋なギャグにテンポのある展開、練りに練った脚本だけじゃありません。
セットや大道具、小道具にも注目です。
今回は『誰にも言いません。』カード にまでも拘りが見えてるじゃない。

ほとんどの監督・脚本手がける 三木聡 の映画作品『インスタント沼』
でも、異常なくらいの小道具への拘りが見えて面白い。
ちなみに、主演は 三日月くん こと 麻生久美子。
Amazon Primeでどうぞ。(ステマではありません。)

ところで Wiki によると
又来さんの ふせえり さんって 三木聡さんの奥様なのね。


2019年10月7日月曜日

コンクリート打放し

1階のコンクリート打設が完了
梁・スラブのサポは4週強度の確認まで存置だが、壁の型枠は解体。
コンクリートの打放し仕上があらわになってきました。

パネル目地やPコンが、人の手で作られた物であることを表しつつ
人の手ではコントロールできない、偶発的な風合いで仕上がります。

茶器や焼物にも通じる わび・さび の美意識を刺激します。
日本人の多くの人が コンクリート打放し仕上に魅かれる所以だと
私は 思っています。

ただ残念ながら、今回の打放し仕上。あまり上手くいっていない。
もともと 
「打放し。」と言いつつも、補修工事はどうしても必要なのですが、
今回は特に、信頼する打放し補修職人 K氏 の出番が増えそうだ。
補修工事の職人芸も含めて、打放し仕上 の表現だとご認識のほど。

2019年10月3日木曜日

カワイくない設備 の カワイイ機器



かなしい現実 だと 思っているのですが
現在 集合住宅の新築計画では
『防犯カメラ』は すでに必須の設備 となりつつあります。

エントランスのスティールドアに絡め、目立たないディテール考えようと
カメラの実物を用意してもらったのですが、‥意外にカワイイじゃない!
どうしよう。

2019年9月29日日曜日

あいちトリエンナーレ2019 に いってみた。



偶然ぽっかりと なにも打合せのない 平日。
これまで取れてなかった 夏休みの一日にしてしまおう。
話題の『あいちトリエンナーレ2019 情の時代』 に 実際 いってみることにしました。
以前blogで、柄にもなく偉そうなことを言ってしまった後ろめたさが 背中を押しました。 

くしくもこの日の報道では 
『表現の不自由展・その後』をめぐる騒動で、愛知県設置の検証委員会が中間報告を纏め、
監修責任者の津田大介氏を痛烈に批判。文化庁は補助金全額の支給を取り止めを発表と。
木村愛知県知事は、補助金不支給には裁判で争う姿勢とのこと。 ここは、知事に一票!

表現する自由を公権力が規制するなど、あってはいけない。背筋が凍る思いがします。
ただ、違う次元で、表現には自制やTPOも必要なはず。たしかめてみねば、なるまい。


新幹線に飛び乗り 車内からネットでワンデー・パスを購入。
開催された4会場のうち 名古屋駅周辺の 3会場。
□A:愛知芸術文化センター
□N:名古屋市美術館
□S:四間道・円頓寺(しけみち・えんどじ)
に絞りました。 駆け足ですが、パフォーマンスやラーニングを除く展示は ほぼ完走。

たちよれなかった会場は
□T:豊田市美術館・豊田市駅周辺
‥谷口吉生氏作品『豊田市美術館』は観てみたかった。以前、酒田の『土門拳記念館』に
 いたく感動したことがありました。次回、なにかの機会にぜひとも。


トリエンナーレ全体を通し、間違えなく言えることはあります。素晴らしい芸術祭 です。

メッセージ性の強い作品から、造形美を実直に追求したものや、‥え!これってギャグ?
と バラエティーに富んだ作品群。会場内のスタッフやボランティアの方々もみな熱心。
特段ドギツイ表現の作品もないので 家族連れでも楽しめそうです。
『表現の‥』の騒動によるネガティブなイメージ付きは、不幸なことかもしれませんが
逆に関心を持って足を運んだ来館者も、きっと多かったことでしょう。(私も含めて。)

気になった作品にふれます。


□N:名古屋市美術館
名古屋駅に早くについてしまったため、開館時間が一番早い会場から。
名古屋市美術館 は 緑豊かな白川公園内に、球体の造形が特徴的な名古屋市科学館と
対をなすように建てらています。設計は黒川紀章。
公園内という設定で計画された黒川氏設計の作品は 埼玉県立近代美術館 もあります。
格子状のエレメントだけではなく、コンパクトに纏めたゾーニングや動線も似ています。
公園内ということで、高さや建築面積などの制約があってのことでしょう。

それぞれ1980年代開館のようで、かつては「ポストモダン」とモテはやされた作風も、
いま見ると、ギリギリ昭和のレトロ感も出てきたようで、それはそれで 風格 です。


[N03]藤井光
戦前日本のプロパガンダ映画『日本道場』と それを現代の若者が忠実に再現した映像。
ふたつを完全に並べてみる。当時の日本の軍国主義を 痛烈におちょくっています。
製作されたのは、当時統治下のあった台湾とのこと。また、[S11]毒山凡太朗 では
当時の状況を知る台湾のお年寄りへの「日本語」でのインタビューという作品もあった。
戦時中の思い出話しや日本の動揺を無邪気に歌われる姿に、どう感じてよいのやら。

[N07]青木美紅
爽やかな色合いの刺繍や絵画で彩られたインスタレーションは、彼女のコメントから、
突き刺さるメッセージであることを知りました。彼女が人工授精で生まれた1996年は、
クローン羊ドリーが誕生し、旧優生保護法が廃止となった年なのだそうです。

‥‥‥
会場内のそこかしこのポスターに A4サイズ2枚綴りのレター が貼られています。
『表現の不自由展・その後』が中止に追い込まれ、補助金支給が問題視されていること
への抗議文です。文面には、河村市長や菅官房長官 といった個人名も見受けられます。
出展者でしょうか、数名の連名によるのもです。

この抗議文は、
他の会場(特に愛知芸術文化センター)でも見受けることになります。

□A:愛知芸術文化センター
名古屋の街並みは、碁盤の目のように整然と整い、道幅も広く開放感があります。
そこかしこに見受けるパブリック・アートや写真の展示など、芸術祭に相応しい都市の、
その中心に位置するような建物は、報道の映像で見るよりも大きく感じられました。
(写真は、前面広場に広がる オアシス21)

[A14]dividual inc.
暗闇の中、24面のモニターと机上のPCに自動的に文字(text)が 打ち込まれていく。
カチャ・カチャ‥ とキーボードの音だけが静かに響く。書かれているのは 遺書 です。
入力のタイミングや文字の削除まで、執筆のプロセスを全て記録するソフトによります。
ただ、書かれていくのは人間の肉筆による文字ではなく、あくまで、テキスト・データ。
個々の人の生の証や死まで、記号化されていく。 デジタル納骨堂 のようです。

[A13]ヘザー・デュイール=ハグボーグ
DNAという生体情報は究極の個人情報。それが許可なく搾取されている現実が恐ろしい。
DNA情報から復元された個人の顔面は、生きたデス・マスクのような精密さが恐ろしい。


[A23]表現の不自由展・その後
展示の中止に追い込まれた このブース。 いま一体どうなっているのだろう‥?
最大の関心事でした。
防煙扉に閉ざされ、来館者のコメントが書かれたカードが所狭しと貼られていました。

‥この大きな扉の先にある 見てはいけない物 って 一体なんなんだ?
知的好奇心が 想像力 を最大限にかきたてます。

‥もしかしたら、このメッセージこそ、はじめっから狙ったモノだったんじゃないのか?
そんな 穿った見方もできてしまうほど、強力なインパクトです。


カードは主催者側が用意したものでしょう、各自書き込みます。お題は二つの選択です。

あなたが日常の中で見つけた、差別や偏見、
我慢や諦めを強いられた具体的なエピソードを教えてください。

あなたは自由を奪われたと感じたことはありますか?
それはどのようなものでしたか?

‥あらためて問われると、私には浮かびませんでした。
すでに貼られているコメントを見てみると、
職場や家庭、古い慣習や概念、性差別‥ ローカルで個人的な不平不満が目を引きます。

‥‥‥
名古屋市美術館内で見受けた A4サイズ2枚綴りの抗議文。
この 愛知芸術文化センター内では より多く目にします。そして
抗議のため いくつかの展示は 自らその展示を取りやめています。ストライキです。

私は この行為には 大きな違和感を覚えました。

表現者である以上 表現の規制への抗議は 表現を持ってして行うべきではないのか。
‥ たとえば、菅官房長官に『令和』でなく『検閲』と書いた額を持たせちゃう、とか。
私ですら、それくらいのことは思いつきます。プロの表現者なら、なおのことでしょう。

ましてや、観に来た方々は、私も含めて入場料を払って観にきているはずです。
本来観られるものが、観られなのなら、その分の入場料は払い戻しされるのか‥?
そんな議論も 成立してしまいます。

展示のストライキは 筋が違うと 私は思います。


□S:四間道・円頓寺(しけみち・えんどじ)
市内の地下鉄の駅からも少し離れた、円頓寺商店街を中心とした会場です
お洒落なカフェやバーが、寺院や古民家とが共存する、じつに愛すべく商店街です。
いまだ生活している古民家内や、古ビルの一室や商店で作品の展示がされていました。

[S08]キュンチョメ
あるトランスジェンダーの少年(少女)が、自らの名前と性を変える という過程を
静かなドキュメンタリー映像で綴ります。両親との関係に、暖かいものを感じました。

[S08]弓指寛治
数年前に実際に起きた交通事故。被害者で亡くなった小学生達と、事故の加害者とを
インタビューとイラストでトレースしています。冷静で客観的な視点が刺さりました。


商店街での古びた建物の一角での展示らしい、これらの作品は、一見極めて個人的で
ローカルなモチーフですが、[A23]表現の不自由展・その後 の防煙扉に貼られた
無数の叫びに 似ているな、とも思えるのです。

アーチスト が作品を発表することを リ・リース と言うことがあります。
発信する側は、自らの経験や考えで作品をつくるのでしょうが、リ・リースされたら
受信する側は、それを咀嚼し自らの解釈にしたり物語にしたりします。
作品とは そういうものでなくてはいけないと、思えるのです。


あいちトリエンナーレ2019
自ら体験してみてよかった。


2019年9月25日水曜日

共用中庭を持つスキップ・フロアの集合住宅_追記



現在工事進行中 SK2-Project
1階部分のコンクリート打設作業です。
打設作業を見届けつつ スラブ上で 
現場サイド、そして型枠・鉄筋の職方さん達と私とで 即席工程打合せ。
工程が遅れ気味。現場の作業があまりに複雑に絡み合っているからです。
打設後に解体する外壁型枠は 一旦 搬出。転用はできないと。
一度組んだステージ(足場)も解体し、外周部の設備配管をしてしまい
埋め戻しの後に、改めて足場を設置。中庭のステージも改めて二段式に‥。

施工する側とすると
「狭い敷地」「コの字プラン」「スキップ・フロア」が 三重苦 です。

計画は 奇をてらったわけではなく
敷地を有効に活用させた 合理的なプランニングになっているのですが
現場では、心苦しいところも 正直あります。

2019年9月21日土曜日

共用中庭を持つスキップ・フロアの集合住宅


現在工事進行中 SK2-Project
ここのところ 現場の話題が続きましたが
面白いパノラマ工事写真が撮れましたので UPします。
ひとつの現場と思えませんが、コの字型のプランです。
ようやく 1階コンクリート打設 へ。

2019年9月16日月曜日

設計図は脚本 作品は現場で作るもの


建築をつくる現場 は 映画の撮影現場と似てるんじゃないだろうか‥
かねがね そんなふうに思ってます。
プロデューサー は 建主
建築家は脚本と監督。脚本書いただけでは作品になりません。
撮影現場では、予算や状況などで脚本通りにいかないこともありますが、
逆に、脚本になかった 思わぬアイディアが浮かぶこともあります。

現在撮影進行中 SK2-Project
空調室外機や湯沸器、雨樋やスリムダクト、メーター関係など
あまり〝美しくないもの〟は見せないよう、細心の工夫をしています。
唯一 各住戸の電気メータだけが露出になってしまうのが残念な部分。
(PS内には扉内湯沸器が納まるため、電気メータの内蔵は基本的にN.G.)

あっ!1階には 扉内湯沸器のないPSシャフトが 一箇所あるじゃない。
1階の住戸だけでも、電気メータ この中に納めよう。
現場で職人さんと打合わせていて閃いた。 こういうことの、積み重ね。
だから 現場 に向かうのです。


2019年9月10日火曜日

コンクリート打放し の 設計監理_鉄筋工事



設計監理中 集合住宅 SK2-Project
台風一過 今日から2階床スラブ・梁配筋の開始です。

私自身
現場の職人さんの仕事の、大概の部分はできんじゃないかと
自負してますが、この鉄筋工の皆さんの仕事だけは難しい。
ハッカーで結束線を結ぶくらいは なんでもないのですが
「拾い」‥ つまり 『積算』 が難しい。
地味な仕事ですが、『積算』こそ職人技と思えるひとつです。


2019年9月9日月曜日

コンクリート打放し の 型枠術


現在 設計監理中の 都市型集合住宅 SK2-Project
鋼製建具の製作図チェックに、建主の方々とショールームで使用確認
躯体施工図の承認(…昔取った杵柄 で実質的作成)と 慌しい日々。


1階のスラブが ようやく 上がりました。
今週中の配筋と中間検査、来週早々にはコンクリートの打設予定です。

外壁仕上げは コンクリートの打放し仕上げ
型枠は コンパネ(2_6 600×1800×12)と桟木(50×25)によるパネル。
私の割付に合わせて、ほぼ全てを工場で加工してきます。
建て込み(打放しの場合、通常外壁から)に合わせて壁厚に相当する
セパ(Pコンを合わせた)をセットして、返しの型枠は合わせるだけ。
それを単管パイプ(48.6φ)を2本かませてフォームタイで締めます。
単管パイプ で 水平・垂直の通りを確保するわけです。

私は パネルの割付は全て決めて指示しますが
Pコン(セパ)位置は、基本の規則性だけ決め、細かい指示はしません。
コーナーでフォームタイが絡んだり、スラブ引きや敷バタ受けで必要な
Pコンは どうしてもイレギュラーな配置のものも出てきてしまいます。
そこは現場で 型枠大工さんと相談して決めることもあります。

この現場の型枠大工さんたち、皆若く、楽しそうに仕事をしている。
職人さん不足のネガティブな話題からは縁遠いような感じ。私も楽しい。



2019年8月15日木曜日

終戦の日 平和へ


マドリードで『ゲルニカ』と対面したヨーロッパの一人旅
31年前1988年は東西冷戦の只中で、ベルリンの壁もまだありました。

東側にはウィーンから、ハンガリーの首都・ブタペストに入りました。
宿は共同住宅の一般人の住宅‥の中のトイレの壁の奥。隠し部屋です。
いま思うと、無許可の宿泊場だったのでしょう。
お財布に気をつけてね!と、宿の女将(家の住人)に耳打ちされると、
相部屋であることがわかりました。中には大きなリュックの若者二人。
こわばった表情、無言で俯く眼差しが冷たかった。
東側の国の二人には、行ける場所や会話に厳しい制約があるとのこと。
この若い旅人たちの佇まいが、忘れられない。

いま
私たちは、当たり前のように自由に話し、表現することができます。
そのことだけでも、なんと平和で尊いことか。

展示作品にとやかく口を挟む首長や、自らを非難した民間人の職場に
押しかけてくる国会議員。何気に、そら恐ろしくなることが続きます。

いつまでも 平和が続くことを願います。


※当時の写真を整理。コルビジェのユニテにも泊まったな。懐かしい。


2019年8月7日水曜日

クール・シェア


当方で計画した狭小住宅の取材を ある雑誌社の方からお願いされました。
中庭や坪庭を設けたり、自然を上手く取り入れた狭小住宅を紹介したいと。

私は都心に作る狭小住宅には 庭はいらない と考えています。
限られた敷地に庭を強引に作ることで、プランが歪になってしまうこと。
代々木公園や等々力渓谷など、都内は意外と自然が多いので、そういった
場所を公共の庭と考えて活用すべきと考えていること。それらが理由です。
庭のシェア ということですね。
取材の意図とは真逆になりますが、それでもよければ、とお返事しました。

庭 というスペース だけではなく
昨今では 〝涼〟のシェア という考え方ありますね。
空調が完備した公共施設で日中は過ごし。住宅のエアコンは極力使わない。
エアコン使うにしても、住宅の中の一室だけをクローズしてそこを冷やす。
家族が集い、地球環境ばかりではなく、ライフスタイルも変わるのかな。
そんな思いが湧きました。


余談
今朝のワイドショーで、テレ朝の玉川さんが『ゲルニカ』の政治的背景を
少し解説してくれていました。偶然でしょうが、ひとつ勉強になりました。

2019年8月6日火曜日

表現の自由と不自由




『あいちトリエンナーレ2019』での企画展『表現の不自由展・その後』が中止になった。
韓国の反日運動の象徴『平和の少女像』などの展示で、抗議や脅迫があったからとのこと。
たしかに自由な表現活動に対して、お上がトヤカクいってはいけません。
ましてや公金(税金)出資を口実に圧力をかけてくる首長は、いかがなものかと思います。

ただ
表現の自由があるとはいえ やってはいけないことがあることも知っています。
数年前、ある女性アイドルグループがドイツのナチズムを連想させる衣装で歌い踊るMV
が一斉に批判を浴びたことがありましたが、この批判を批判する人はいませんでしたね。


今回のことで 私は ある作品のことを思い出しました。
『ゲルニカ』 パブロ・ピカソ

31年ほど前、マドリードの(たしか)プラド美術館で はじめて対面しました。
戦争の悲惨を抽象的に、迫力を持って表現され、心に突き刺さりました。
ただモチーフはスペイン内戦時の『ゲルニカ』の街の空爆という、現実の出来事からで
特定の政治思想が読み取れるのでしょう。テロ対策から防弾ガラスで囲まれていました。
不勉強な私は、それを全く理解していませんでした。それで、よかったのかもしれない。
『ゲルニカ』はすでに 反戦争 への普遍的なメッセージとなっていたからです。

では
『平和の少女像』は 戦時下の性暴力に対する普遍的なメッセージと言えるでしょうか?
・作品としてのクリティーに感銘を受けない。
・像が少女である。(戦時下の性暴力は、女性に対するものだけとは限らない。)
・いで立ちが、特定の民族しか想起できない。
これではメッセージを持ったアート作品ではなく、単なる プロパガンダ ですね。

表現の自由は、大切な権利だと思います。暴力や理不尽な公権力に屈してはいけない。
ただ、そもそも『平和の少女像』はアート展にそぐわなかったと、私は考えています。

※画像は検索から使わせていただきました。
 パブロ・ピカソ『ゲルニカ』

2019年8月4日日曜日

暑い



うだる暑さの中、車を止めようとしてスペースを探していた。
前を走る車がふっと右折し、廃工場の隙間の路地に滑り込む。
私も車でついていくと、その先に緑に囲まれた涼しげな場所。
車から降りて涼をとっていると。はて、もうわからない。
廃工場の並びを何度も行き来してみるも、そんな路地はない‥。

‥そこで目が覚めた。 まったく 疲れがとれてない。
私の場合、昼間 エアコンのあたりすぎのようだ。
エアコンは必要だが、ほどほどにしてグダグダした方がいい。
私の夏の過ごし方。

2019年7月31日水曜日

『海獣』と『天気』の子供たち


多感な思春期の少年少女たちが、ひと夏の冒険を通して成長していく物語です。
思いっきり夏休み時期の公開を意識したアニメ2作品。 思いっきり秀作です。

『海獣の子供』
ストーリーは比喩的で少し難解
ただストーリーを追わなくても十分伝わります。謳いあげているのは生命の尊厳。
主人公の声は芦田愛菜ちゃんのようですが、オトナが子供のふりするのではなく、
同世代の少年少女が声を演じているところも リアリティがあってよい。
YouTubeの米津玄師の荘厳なMVに引かれ、何気なしに足を運んで よかった。
ただ 席はガラガラだ。 大丈夫か‥。

『天気の子』
話題の新海誠監督の新作ということで、劇場内は盛況。出来栄えも素晴らしい。
ただ出てくる商品、お店、どれも固有名詞で タイアップ が過ぎやしないかぁ。
TVCMもバンバン流れてたし、『海獣~』と対照的で複雑なビジネスモデルだな‥。
(‥ピュアなストーリーとは裏腹に、ドライな思考に陥ってしまった。)


どちらも淡い恋心をベースに 自然の摂理 という壮大なテーマに挑んでいる。
心を動かすのは、繊細な表現と創作者の拘り。そこは、建築を作ることと同じ。





京都のアニメーション作品を作るスタジオで 悲惨な出来事がありました。
私も『聲の形』という作品を観て感動したことがありました。
事件の報道や被害への支援の広がりから、アニメーションという日本の文化が
世界に誇れるものであることを 改めて感じます。
被害に遭われた方々、関係の方々には お見舞いを申し上げます。
亡くなられた方々にはご冥福を。 合唱。

設計者よ。施工図 描いてみよう。


工事進行中の集合住宅 SK2-Project
現場から躯体施工図のチェックのお願いされるも、訂正がけっこう多い。
赤ペン入れるより早いなと思い立ち 自分で書いちゃうことにしました。

現場は 施工図製作を
他国の協力業者さんにお願いしているそうですが、精密で真面目な図面。
建築の納まりもわかってるようですが、ただ細かい意図は伝わりにくい。

躯体施工図をかいてみたのは、新米現場監督時代以来。やく35年ぶり。
自分で作った施工図で職人さん達と仕事をしたのは、最高の勉強でした。
若き設計者には、一度はこの施工図作成してみることをおススメしたい。

ただ、せっかく書いたこの施工図。再度、写して書くそうです。
たしかに施工管理者には、我々設計監理者とは別の責任がありますので、
ここはすこし手間ができちゃったことは、致し方ないな。



2019年7月19日金曜日

選挙のこと 税金のこと


参議院選挙の応援ハガキ 
コトノハ舎のご主人 Mitsuruさん から届きました。
れいわ新撰組 山本太郎 をよろしくと。

今回の参議院選挙の比例区には 国会へのファストパスとも言える 特定枠 があります。
定数配分で消えた選挙区の候補者を救済するための、与党がつくった理不尽な制度ですが
れいわ~ は障害者の候補にこの枠を使っています。障害者の声が国会に届くのは良いこと。
選挙活動が制限された特別枠に、そもそも活動が難しい方々をということもフィットします。
他の野党も ただ反対するのではなく、逆手にとって活用すればいいのに と思ってました。

山本氏の政策に満額賛成ではありませんが、 れいわ新撰組 一票入れることにしました。
( MitsuruさんのBLOG 


今回の参議院選挙の焦点のひとつ に 『消費税』の増税問題がありますね。
私は、与党の主張も、そして れいわ~ を含む野党の言い分にも ピンときていません。
税の徴収方法は、直接税と(消費税を含む)間接税との割合を含め俯瞰して論じるべきこと。
消費税 だけを取り出して考えれば、そりゃぁ安い方がいいに決まってます。

税の徴収方法 に 私も一家言あります。
『源泉徴収』という制度。 まず、これ やめませんかね。

所属する企業が、あらかじめ社員の給料から(多めに)所得税を天引きしておいて
年末調整で、多かった分を返すという制度。所得税の取りっぱぐれを防ぐために出来た制度と
聞いたことがありますが、徴収する企業側にも税務署にも 無駄な作業が生じていませんか?
多くの日本人にありがちな、企業への過剰な帰属意識の温床にもなっていると思います。

事業主であれ 従業員であれ、納税者が各々個人で誕生月に確定申告すれば済む話でしょう。
お上にすれば、取りっぱぐれ防止には、せっかくのマイナンバー制度が活かせるはずです。

自ら振込用紙に金額を記入して、所得税の額を実感し納付する。
税に対して、政治に対して 意識の持ち方が変わってくると思うのですが。
いかがでしょうや。

2019年7月17日水曜日

建築家マッチング・サイト 今昔


インターネットで SITEをはじめて立上げたのは1994年。
ネットデビュー 25周年 ということに気がつきました。

1994年当時はまだ、ネット環境の黎明期。検索エンジンもありませんでした。
自前のホームページを持っている設計事務所なども希な存在で、
ネット上の建築家を建主に紹介するという、いはゆる〝マッチング〟サイトの
存在は、それなりに必要であったと思います。

ただ本来 インターネットの 大きな効用とは
発信者と受信者とが(中間業者なしに)直接 出会える場 であるところです。

今日、大きく成長したネット環境の中、建築家マッチング・サイト がいまだ
必要とされるとすれば、〝情報のコンシェルジェ〟としての役割でしょう。

例えば大きな総合病院では、症状や主訴に応じて まず案内をしてくれます。
  あなたは 循環器系の先生がいいですね‥
  この傷は 整形外科の先生に診てもらった方がよいでしょう‥
  まず、この専門の検査を受けられた方が よいでしょう‥  などとですね。 

住宅を建てるということも 治療と同じ。みな症状(条件や希望)が違います。
 都心の狭小地なのか雄大な自然の中なのか… 別荘なのか二世代住宅なのか…。
 生活の中で大切なものは何か…、はたまた事業として収益性を求めるのか…。
クライアントの条件や希望に合わせた、的確なガイダンスが必要なはずですが
いまだ、そこが上手くいっていないように感じています。

これは、実際に情報を発信する建築家側の課題でもあります。
作品の出来栄えを競い合うのではなく、自身の専門性や哲学を示さないことには
見つける側は、はっきりと門戸を叩くことができません。

そして、建築家とクライアント
最も大切なものは、お互いの信頼関係 です。
信頼関係をつくるためには、実際に会って 話し合ってみること。
ネットも情報も、あくまで出会いのための TOOL に過ぎないこと。
そこは 忘れないでいたいですね。



2019年7月16日火曜日

基礎のコンクリート打設

工事進行中の集合住宅 SK2-Project
配筋検査と同じく豪雨の天候かと思いきや、午後の開始時には小降りに。
それでも、根伐底に溜まった雨水を掃出すのに水中ポンプを稼働させつつ
基礎の一部コンクリート打設工事 完了です。
(スキップした複雑な形状のため、基礎を3度に分けて打設します。)

打設される 生コンクリートの試験です。
スランプ、空気量、塩分濃度などを計量、承認済みの配合計画書と照合。
コンクリートの硬化は、セメントのケイ酸カルシュームと水との化学反応
によるもの。その反応熱で、生コンって あったかいのですよ。じつは。
建築が これから産み出されることを 思わせるかのようです。




2019年7月12日金曜日

久しぶり 等々力渓谷



日頃から OA機材に囲まれた作業は、結構なダメージです。
昨日は、思い切って午前中をOFFにして森林浴としました。

久しぶりに訪れてみた 等々力渓谷 です。
環状八号線の高架下に広がる 森とせせらぎ。
都内でも 自然に触れ合うことはできます。



2019年7月6日土曜日

模様替え


この blog  少し明るい色調にしてみました。
模様替えは オープン以来 はじめてです。



2019年7月5日金曜日

豪雨の中の基礎配筋検査 

工事進行中の集合住宅 SK2-Project
豪雨の中 瑕疵担保保険会社による基礎配筋の検査。無事完了です。
瑕疵担保保険は、元請業者がその加入を義務付けられている保険。
ですので、検査の主役は工事業者となるのですが、検査の内容は
当然、確認申請(計画変更申請)によっているか、ということです。

その計画変更申請。決済完了したのは この検査の前日。
タイト・ロープな連携でしたが、ここを乗り切れました。




TOTOギャラリー間 ,and then 展


失礼ながら 建築家の中山英之というお名前、ここで初めて知ったのですが
ギャラリー間 ,and then 展』。いち来訪者として、とっても楽しかった。

5つの作品の、完成からのその後(,and then )を 映像作品にしている。

よく 音楽などの作品を発表することを リリース(release)といいます。
釣り上げた魚を 再び放すこと。
建築も完成して建主に引き渡され、つくった側からの思いをはなれてからが
本当の物語なのではないのかと、常々私も考えていました。
ただ、その後(,and then )の撮影に住み手の方々、よくぞ協力されたこと。
生活感の溢れた楽しい映像ばかりでは ありますが‥。



『新聞記者』


映画の日。なにげなく見た『新聞記者』という作品に 激しく心動かされました。

新聞記者や新聞社の奮闘を描いた映画 といえば。
高校生の時に観た『大統領の陰謀』を思い浮かべます。もう40年も昔のこと。
ウォーターゲート事件の真相を暴いた、当時のワシントンポスト紙の若手記者を
ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマンの 2大スターが演じました。
多感な頃の自分も、ジャーナリストに憧れたことを思い出します。
ハリウッドでは昨年、その関連で『ペンタゴン・ペーパーズ』という作品もあり、
メリル・ストロープ、トム・ハンクス とこちらも大スターの共演でした。

邦画では
『クライマーズ・ハイ』(横山秀夫原作 原田眞人監督)という秀作もありますが
『大統領~』のように、あからさまな政権批判はこれまでなかったかなと思います。

ただ、この 『新聞記者』 は違う。
伝える側、告発する側の勇気と苦悩は、そのまま現事件を背景にしてるのは明らか。
メッセージが質の高いエンターティメントにのっているがゆえ、強く響きます。

『この国の民主主義はカタチだけでいい‥』
くしくも参院選挙が公示されたタイミングでの、このセリフが突き刺さります。
必見。



2019年7月1日月曜日

基礎配筋 進行中


現在 工事進行中の新築集合住宅 SK2-Project
基礎の鉄筋工事 進行中。
敷地内の高低差を利用したスキップ・フロアのプランから、基礎梁の
H寸法は稼げたかたち。構造的には有利な部分。
一見するとキャシャな配筋でいけるのもそのため。主筋は 全てD16。
接続で(重ね継手のみで)ガス圧接を不要にするのも 狙いのひとつ。
必要な構造耐力を確保するのはもちろん、その上での経済設計は大切。

今週中には、瑕疵担保保険の配筋検査の予定。少しチキン・レースだ。


2019年6月27日木曜日

日頃から 運動


ビルに2基あるエレベータうち 1基がメンテナンス中。
エントランスでは エレベータ待ちの人があふれている。
向かうは5階。TVのCMよろしく階段を駆け上ってみる。
息が切れる。けっこうなエネルギー消費だ。
ようやく5階にたどり着くと、扉が開かないなじゃい!
たまたま内側から開けてくれた作業服の男の ナンなの
と 言いたげな怪訝な顔付。
そうか、防犯上締めているのか。ただ、ちょっと寂しい。

趣味の サイクリング の方で発散しよう。
ネコには関係ないはなし。


2019年6月25日火曜日

iPad Pro で ペーパーレスへGO!


iPadが iOSから独自のOSになるそうな。
シリーズも新しくなるのかなあと、待っていてもきりないので
iPad Pro 11インチ 購入しちゃいました。
…いやぁ 便利。

以前も iPad 使ってましたが、重くて持ちにくかったのなんの。
今のシリーズは 軽くて 片手で持てるのがよい。
他の家電製品にもいえますが、軽量は最大の性能だと思います。

設計図書を見ながら 施工図のチェック。
使い慣れたら、iMacとiPad だけで完結させたいな。


2019年6月23日日曜日

計画変更と樹木希林さんの言葉


現在、設計監理中の新築集合住宅 SK2-Project
地中埋設されている既存杭の影響で、新設の杭工事に影響がでている事。
先日このblogでも触れましたが、事態はさらに深刻になっておりました。
根伐工事によって確認できた新設杭の位置を、構造の石和さんと協議し
てみると、上部建物の形状も一部変更する必要が出てきてしまいました。

変更とはいえ、融資の関係から 述床面積や建築面積は変えられません。
工事を止めるわけにはいきませんが、もはや『軽微変更申請』では済まず
『計画変更申請』が必要という事で、構造再計算と申請作業とで時間勝負
の連続も、ここにきて、ようやく目処が見えてきました。

工事が進むと、思わぬ障害や不可抗力で、なかなか設計図書通りに仕事
がすすまないことはあります。工夫して難題を乗り越えたり、あるいは
発想を変えたり、それもひとつの建築計画の醍醐味だな、と考えてます。
ただ、必ず顛末は 『災い転じて福となる』
もちろん、それは 建主皆さまの信頼と理解があるからこそ です。


昨年 亡くなられた女優・樹木希林さんの書籍のひとつに 似たような
エピソードが載っていたことを思い出しました。
家の設計をお願いした建築家に、間違えて穴を開けてしまった‥などが
あったら、そのままにしていておいて欲しい、と。現実的には、そんな
ミスは起こりようもないのですが、予定通りにいかない事を面白がって
しまおう、という希林さんの遊び心に共感します。

人生、思い通りにいかないからこそ面白い。

『樹木希林120の遺言』には、もうひとつ。
建築家に出した要望が書かれおり、これもとっても気に入っています。
‥石は石、木は木、真鍮は真鍮、硝子は硝子という、その良さをただ
 活かすことを考えて欲しい‥(一部の引用お許を。)

TVで見る希林さんの御宅、室内外ともコンクリートの打放しでしたね。
コンクリートは、コンクリートらしくね。

2019年6月7日金曜日

閉じた空間としての住宅、そして家族


ここのところ『中高年のひきこもり』の問題がクローズアップされています。
少し前には『家庭内での児童虐待』の社会問題も大きく報じられていました。
いずれも、要因や対策などを軽々に論じることは差し控えたいのですが、ひとつ
『家庭』という閉じた関係性の中、『住宅』という密閉された空間で起きている
ことは共通している、といえます。

『住宅』が密閉化へ向かっている方向性。
住宅の省エネ化を掲げて、断熱性・気密性の向上へと向かう基準や規制の方向と
どこかリンクして感じています。
もちろん、住居における消費エネルギーや二酸化炭素排出量を抑えていくことは
地球環境を守る上で必要なことですが、エアコンの効率を最優先に個室に細かく
区切ったり、外部環境との遮断を優先していくことに、違和感もあります。
(‥ただ当然、エアコンも近年の猛暑の気候を考えれば絶対に必要な設備です。)


日本では 空間や時間、様式のうえで
真(しん)・行(ぎょう)・草(そう)   という 三相の考え方 を持ちます。
例えば 書 の様式。
フォーマルでキチッとした 真書体 という書体にたいして、
カジュアルで崩しのはいる 草書体 という書体があります。
その中間の曖昧な領域として 行書体 が ひとつ存在します。

日本の住宅でいうならば
外部と内部との曖昧な領域として 縁側 が思い浮かびます。
例えば サザエさんのお宅の 縁側。
タラちゃんが走り回り タマがお昼寝。 波平とマスオさんが縁台将棋。
面した庭の垣根越しに サザエは お隣のいささか先生の奥さんと ちわ話。
縁側には 何か用途があるわけではありませんが、室内のプライベート空間と
外部のパブリック・スペースとの緩衝材となっています。

なにも
サザエさんのお宅のような日本家屋を復興させよう、というのではありません。
プライバシーや防犯性能を確保しつつ、曖昧性を持ったスペース(間)が住空間
の中に、認められていてもよいのでは、と考えております。


都内での集合住宅の計画では、レンタブル比など空間の効率性を重視しながら
安全条例などの規制に従わなくてはなりません。
その結果 敷地内に天空の外部通路が生まれることがあります。
この通路は、建物の全ての住人が日々必ず通る敷地内空間です。
たとえ会釈だけでも、ささやかな繋がりの場になればなあと、期待しています。

『真』と『草』との中間領域 『行』の空間 ということです。


2019年6月3日月曜日

鋼管杭設置工事・地中工事の難しさ


設計監理中の新築集合住宅 SK2-Project
いよいよ杭工事が始まりました。
新設する杭は、鋼管杭。工場で生産された既製の杭を現地に貫入します。
地下支持層まで到達させるためには20mあまり必要で、4本で1セット。
貫入途中で 溶接で継いでいきます。
(溶接の職人さんの姓が、偶然私と同じ 岩間。杭のサインは私でなし。)

他の多くの作品でも この既製鋼管杭工事の設計監理をしてきましたが
今回の工事には、ひとつ大きなハードルがありました。

以前の建物を支えた既存杭が地中に残ってしまっていることです。
この既存杭は アースドリル工法というRC造の現場形成杭で、数十年前も
以前の強固な建物の施工には、一般的な工法であったと言えるでしょう。
この工法も、私は駆け出しの現場監督時代に、たくさん経験しました。

新設する杭が 埋設されている既存の杭に干渉するわけにはいきません。

この杭工事に先立ち、
埋設されている杭の頭部分を全て掘り起こし精密に位置を出し、新設杭の
位置を調整します。すでに完了している建築確認には軽微変更申請で対応。
構造設計の石和春樹氏にも 大変な労力に感謝です。


2019年5月17日金曜日

昭和の風情 酒屋さん

地鎮祭の奉献酒には、必ず 手書きの筆字で『奉献』と書いてもらう。
量販店やコンビニではだめだ。個人商店の酒屋さんでないとできない。
だから 酒屋さんのご主人は たいがい達筆であった。
『ここいらじゃあ ウチだけですよ。残っているのは‥。』
店主のご主人の話は、私も実感のところ。多少なりとも応援できれば。
この3月に開店した『ものがたり酒店』にも声援をよろしくです。

今週末は 地鎮祭。


2019年5月9日木曜日

集合住宅計画・設計監理を始動

着工間近の集合住宅 SK2-Project 新築工事
大型連休をおえて、敷地を更地にする工事もあと一息。
以前の建物(アパート)の基礎を撤去してしまいます。

杭は、RCのゴツイものが残存したまま撤去できません。
残存する杭の正確な位置と深度を測量し、新築で新設する
基礎や杭に干渉しないよう、軽微変更することにします。

同時に 新築建物の スミ出し も行なってしまいました。
前面道路に 逃げズミ を打ちます。

現場監理の状況は、これから折をみてUPしてまいります。


2019年5月6日月曜日

この大型連休


曇り空の日‥
田植を前に 田に水を引く用水路の掘りさらい ボランティア。

大雨の日‥
森林公園で 仲間とBBQ。(雨よけテントがあって助かった。)

晴天の日‥
富士の麓へ お墓まいり。 

祝賀ムードの日々もひと段落、明日から日常へ。