2015年4月28日火曜日

Band On The Run (McCartney)

今日の武道館の高額チケットは、さすがに買えませんでしたが。
ポールのこと。ふたたび。


今回のポールの来日公演は 東京ドームの初日2015.4.23. でした。
それ以前に、私が聞けた生ポール・マッカートニーとなると 一度だけ。
 ‥昨年2014は 国立競技競技場の入場口までいって、突然の公演中止。
 ‥その前年2013は、残念ながら都合がつかなくてコンサートに行けず。
今からちょうど25年前、1989-1990のワールド・ツアーでの来日でした。
バンドのメンバーに、まだリンダさんが元気に参加してて、ウチノカミサン!
とポールが紹介していたの覚えています。

当時のチケット半券とプログラムが出てきたので、少し懐かしんでみました。

  The PAUL McCARTNEY World Tour
  1990.3.5.東京ドーム 1階 41通路 32列 368番
  4:30P.M.開場 6:30P.M.開演 S=¥7,000

たしか3塁側で、ちょっと良い席でした。
プログラムのポートレートと今回のそれを見比べると、あらためてびっくり。
当時から25年を経た、いま70代のその若々しさです。

コンサートでのパフォーマンスも、ゆうに及ばず。
当時のライブアルバム(Tripping the Live Fantastic)は iTunesに入って
たので、今回の〝予習〟はできてましたが、そん色なし。いや、それ以上に
ミュージシャンとして、人として、輝きを増していってるようにも感じます。
足元にはおよばずとも、生きかたとして、私もかくありたい。そのためには、
まずは 健康・節制 かな。

私がビートルズやメンバーの音楽にハマっていたのは中学生の頃、70年代です。
60年代のリアル・タイムからは外れますが、70年解散後のこの頃のメンバーの
楽曲もハジけていて、かなりイケています。
私が始めて買ったアルバムが、解散後ポールが結成したバンド、ウイングスの
Band On The Run でした。今回のコンサートでも、タイトル曲を含めて3曲
このアルバムのナンバーだったと思います。


60年代後半から70年代、巷ではベトナム戦争への反戦の機運。
その頃、カンボジアという国では、戦争のため駐留した米国軍が撤退する隙を
つくかたちで、市民の大量虐殺で悪名を残したポル・ポト政権が樹立します。
『キリング・フィールド』という映画。
戦火の混乱から逃れることができた新聞記者(後にピュリッツァー賞受賞)と、
過酷な共産主義社会の中へ投げ出されたその現地通訳との、友情の実話でした。
彼らが感動的な再会をはたす ラスト・シーン
BGMは ジョン・レノン の Imagine です。 ぴったりです。
 Imagine there’s no countries
 It isn’t hard to do
 Nothing to kill or die for‥

その物語の前半のあるシーン。
破壊された都市の中を走る軍用車の、感度の悪いラジオから流れていたのが
この ボールの Band On The Run だったのを覚えています。
軽快な曲調であるがゆえに、悲惨な光景が焼きつきました。

ビートルズやメンバーのナンバーの 私のひとつの思い出です。


2015年4月24日金曜日

Paul ! OUT THERE JAPAN TOUR 2015


‥もう 言葉にならなかった。
生きていて よかった。

昨年のリベンジ講演
2015.4.23.東京ドーム 2階7通路21列8番



2015年4月20日月曜日

ロースペックな都市型狭小住宅計画

都内住宅地、約21.8坪の敷地に計画された都市型狭小住宅。
私は、ローコスト住宅 という呼称を好みません。
ローコストであることは、常に設計条件のひとつと考えるからです。
設備や仕様をそぎ落とし、シンプルな形状にした住宅を
ロースペック住宅 と呼んでいます。


2015年4月15日水曜日

狭小地での集合住宅計画・木造耐火建築物

都内・城南地区 敷地面積 約24坪の敷地に計画された集合住宅。
商業系地域と住居系地域との地域境界が、計画を複雑なものにする。
軟弱地盤の基礎工事のコストを考慮し、木造耐火建築物として計画。
 フラット形式(約6.1坪):2住居
 メゾネット形式(約9.5~11.5坪):3住居
敷地のポテンシャルを最大限に活用した、個性的なプランの5住居
からなる都市型集合住宅の計画。


2015年4月13日月曜日

バードマン あるいは(バットマンの‥)

幼少期のトラウマを抱えた引きこもりの大金持ちにして、仮面のダーク・ヒーロー。
バットマン役は、やっぱティム・バートン監督シリーズのマイケル・キートンがいい。
瞳の奥に、孤独や心の闇が潜んでいた。本当に演技なのか、と思わせた。
クリストファー・ノーラン監督『ダークナイト』シリーズのクリスチャン・ベイル
もいいけど、ちょっとスマートすぎ。ジョーカーとか、まわりの敵役に食われてた。

この バットマンだったマイケル・キートンを、まんま生き写しにているわけだが
サクセス/ファミリー/ハッピー・エンドの、コテコテのハリウッド映画じゃない。
あまりにシュールで前衛的なパロディー。
ストーリーに感情移入する、というより美術館で現代アートを見ているよな感覚だ。

感情移入できなかった もひとつの理由が、隣の席の大柄な外国人。
ツレの女性とヒソヒソ話したり、大声で笑ったりと、席を移ろうかと思っていると、
ど~も 笑いを入れるタイミングがビミョーに違う。‥え!ここ笑うとこなの?と。
もしかしたら、字幕なしで見られる人は、違う感覚をもつのかもしれない。

そういえば、アカデミー賞発表直前。字幕スーパーの第一人者・戸田奈津子さんが
FMで、この作品をずいぶん押していたな。
皆様いかに。 私は 星三つ半。


海と住処

海の近くに移り住もうかと思っています‥。と、ある方からのご相談である。
その地の候補です。といわれた景勝地は、アクアラインを使えば意外に近い。
リフレッシュじゃない、これも仕事だ。‥と自らに言い聞かせつつ、視察へ。

開発中の別荘地、ということで軽井沢のように、一時期だけを過ごすための
地域をイメージしていたが、定住している方々が多く、ひとつの町のようだ。
レストランとあるのでランチを取ろう入ってみると、住宅のリビングである。
お客は わたしひとり。
‥本物のカルボナーラはね。生クリームは使いません。チーズと卵黄ですよ。
自家製のこだわりパスタをいただきつつ、ご主人と海を眺め小一時間。
リタイアされて、ここに移り住まわれたのだろうか。落ち着いておられる。

海というのは、ただ眺めてるだけで時間が満たされていくようだ。
こんな すごしかたも よいな。


2015年4月10日金曜日

桜 ふたたび

散りゆく花と 思うなかれ。
新たな季節へむかう新緑の清々しさ。
私は いまこの時期の桜も好きです。


2015年4月2日木曜日

安藤忠雄建築は、ハリル・ジャパン日本代表になれるのか‥。


『世界的建築家安藤忠雄氏が、4月1日、大阪の事務所で記者会見を開き、
 今後、日本での鉄筋コンクリートの住宅は設計しない意向を明らかにしました。
 2020年から始まる住宅の省エネ規制を視野においたもので、鉄筋コンクリート
 の打放しでは、対応できない、と判断した、とのこと。‥』 (時事転写

 
安藤氏の建築はその力強い造形と共に、コンクリートの素の質感の中に、わび・さび
という、日本人独特の美意識を表現しているかのようです。そこが欧米で評価される
ひとつのファクターではないかと、私は感じています。
たとえば私も欧米で、安藤氏も敬愛するル・コルビジェの建築をいくつも見ましたが、
そこで用いられている打放しコンクリートは、あくまで壁や床といったエレメントを
構成するため建材であって、特にその質感を意識していたようには思えませんでした。
コルビジェ作品とは違う、安藤建築の魅力のひとつだと思います。


このコンクリートの打放しの表現は、安藤建築のトレードマークとなっています。
ただ、ここには、ちょっと突っ込みを入れたくなります。(失礼ながら。)

建築の計画において、その構造や素材をどのように選択していくのか。
それは、建築がその時点、その場所で成立するための与条件から判断されるべきで
あります。それこそが建築のデザインという作業であり、工業製品のデザインとの
違いでありましょう。

与条件の中には、コストや今回の「省エネ基準」のような、法規制もあります。
たとえば、私もかつて設計した住宅の中には、現時点で同様な計画をすれば構造適
合判定(ペアチェック)が必要で、(構造的に不可能ではないにしても)コストや
時間的制約から、実現は難しいかな、と思える作品もあります。

もちろん、個々の建築家の哲学やスタイルは大事です。
与条件を、個々の建築家の哲学やスタイルというフィルターを通すから、個性ある
建築が生まれ、街並みや空間が生きづきます。
ただ前者と後者は、けっして あべこべ であってはなりません。
まずはじめに、コンクリート打放しありき。という発想は、建築のデザインという
作業には、そもそも馴染まない、と私は考えます。


まずはじめに、フラット・スリー ありき。
2002年日韓W杯で、日本代表を率いたフィリップ・トルシエ監督のスタイルです。
フラット・スリーとは、横一列に並んだディフェンダー3人が、連動してラインを
上げ下げし、相手をオフサイド・トラップに引っ掛ける、という戦術でした。
押し付けられたような戦術に、戸惑いや反発もあったと、当時のセンターバック
宮本恒靖氏も吐露していたように思います。
同様にジーコさん、ザックさんも、まず自身の哲学やスタイルを持ち込みました。
日本人は体格に劣り、当たりに弱い。だから細かいパスワークでゴールに迫る‥。

ハリルホビッチ監督は、まず状況分析から入りました。
現時点の日本代表には、何が足りないのか‥。
そして、状況に応じて、相手に応じてフォーメーションを変えるようです。
ウズベク戦では 「罠を仕掛けた」 という表現をしておりました。お見事。

監督ひとりで、ここまで変わるものなのか‥。これから代表戦が楽しみですね。


なんの話か、わからなくなってしまったその勢いで 今日の桜。太極拳。
私も幸せの 気 をいただいたようで思わずシャッター。お許しください。