2019年7月31日水曜日

『海獣』と『天気』の子供たち


多感な思春期の少年少女たちが、ひと夏の冒険を通して成長していく物語です。
思いっきり夏休み時期の公開を意識したアニメ2作品。 思いっきり秀作です。

『海獣の子供』
ストーリーは比喩的で少し難解
ただストーリーを追わなくても十分伝わります。謳いあげているのは生命の尊厳。
主人公の声は芦田愛菜ちゃんのようですが、オトナが子供のふりするのではなく、
同世代の少年少女が声を演じているところも リアリティがあってよい。
YouTubeの米津玄師の荘厳なMVに引かれ、何気なしに足を運んで よかった。
ただ 席はガラガラだ。 大丈夫か‥。

『天気の子』
話題の新海誠監督の新作ということで、劇場内は盛況。出来栄えも素晴らしい。
ただ出てくる商品、お店、どれも固有名詞で タイアップ が過ぎやしないかぁ。
TVCMもバンバン流れてたし、『海獣~』と対照的で複雑なビジネスモデルだな‥。
(‥ピュアなストーリーとは裏腹に、ドライな思考に陥ってしまった。)


どちらも淡い恋心をベースに 自然の摂理 という壮大なテーマに挑んでいる。
心を動かすのは、繊細な表現と創作者の拘り。そこは、建築を作ることと同じ。





京都のアニメーション作品を作るスタジオで 悲惨な出来事がありました。
私も『聲の形』という作品を観て感動したことがありました。
事件の報道や被害への支援の広がりから、アニメーションという日本の文化が
世界に誇れるものであることを 改めて感じます。
被害に遭われた方々、関係の方々には お見舞いを申し上げます。
亡くなられた方々にはご冥福を。 合唱。

設計者よ。施工図 描いてみよう。


工事進行中の集合住宅 SK2-Project
現場から躯体施工図のチェックのお願いされるも、訂正がけっこう多い。
赤ペン入れるより早いなと思い立ち 自分で書いちゃうことにしました。

現場は 施工図製作を
他国の協力業者さんにお願いしているそうですが、精密で真面目な図面。
建築の納まりもわかってるようですが、ただ細かい意図は伝わりにくい。

躯体施工図をかいてみたのは、新米現場監督時代以来。やく35年ぶり。
自分で作った施工図で職人さん達と仕事をしたのは、最高の勉強でした。
若き設計者には、一度はこの施工図作成してみることをおススメしたい。

ただ、せっかく書いたこの施工図。再度、写して書くそうです。
たしかに施工管理者には、我々設計監理者とは別の責任がありますので、
ここはすこし手間ができちゃったことは、致し方ないな。



2019年7月19日金曜日

選挙のこと 税金のこと


参議院選挙の応援ハガキ 
コトノハ舎のご主人 Mitsuruさん から届きました。
れいわ新撰組 山本太郎 をよろしくと。

今回の参議院選挙の比例区には 国会へのファストパスとも言える 特定枠 があります。
定数配分で消えた選挙区の候補者を救済するための、与党がつくった理不尽な制度ですが
れいわ~ は障害者の候補にこの枠を使っています。障害者の声が国会に届くのは良いこと。
選挙活動が制限された特別枠に、そもそも活動が難しい方々をということもフィットします。
他の野党も ただ反対するのではなく、逆手にとって活用すればいいのに と思ってました。

山本氏の政策に満額賛成ではありませんが、 れいわ新撰組 一票入れることにしました。
( MitsuruさんのBLOG 


今回の参議院選挙の焦点のひとつ に 『消費税』の増税問題がありますね。
私は、与党の主張も、そして れいわ~ を含む野党の言い分にも ピンときていません。
税の徴収方法は、直接税と(消費税を含む)間接税との割合を含め俯瞰して論じるべきこと。
消費税 だけを取り出して考えれば、そりゃぁ安い方がいいに決まってます。

税の徴収方法 に 私も一家言あります。
『源泉徴収』という制度。 まず、これ やめませんかね。

所属する企業が、あらかじめ社員の給料から(多めに)所得税を天引きしておいて
年末調整で、多かった分を返すという制度。所得税の取りっぱぐれを防ぐために出来た制度と
聞いたことがありますが、徴収する企業側にも税務署にも 無駄な作業が生じていませんか?
多くの日本人にありがちな、企業への過剰な帰属意識の温床にもなっていると思います。

事業主であれ 従業員であれ、納税者が各々個人で誕生月に確定申告すれば済む話でしょう。
お上にすれば、取りっぱぐれ防止には、せっかくのマイナンバー制度が活かせるはずです。

自ら振込用紙に金額を記入して、所得税の額を実感し納付する。
税に対して、政治に対して 意識の持ち方が変わってくると思うのですが。
いかがでしょうや。

2019年7月17日水曜日

建築家マッチング・サイト 今昔


インターネットで SITEをはじめて立上げたのは1994年。
ネットデビュー 25周年 ということに気がつきました。

1994年当時はまだ、ネット環境の黎明期。検索エンジンもありませんでした。
自前のホームページを持っている設計事務所なども希な存在で、
ネット上の建築家を建主に紹介するという、いはゆる〝マッチング〟サイトの
存在は、それなりに必要であったと思います。

ただ本来 インターネットの 大きな効用とは
発信者と受信者とが(中間業者なしに)直接 出会える場 であるところです。

今日、大きく成長したネット環境の中、建築家マッチング・サイト がいまだ
必要とされるとすれば、〝情報のコンシェルジェ〟としての役割でしょう。

例えば大きな総合病院では、症状や主訴に応じて まず案内をしてくれます。
  あなたは 循環器系の先生がいいですね‥
  この傷は 整形外科の先生に診てもらった方がよいでしょう‥
  まず、この専門の検査を受けられた方が よいでしょう‥  などとですね。 

住宅を建てるということも 治療と同じ。みな症状(条件や希望)が違います。
 都心の狭小地なのか雄大な自然の中なのか… 別荘なのか二世代住宅なのか…。
 生活の中で大切なものは何か…、はたまた事業として収益性を求めるのか…。
クライアントの条件や希望に合わせた、的確なガイダンスが必要なはずですが
いまだ、そこが上手くいっていないように感じています。

これは、実際に情報を発信する建築家側の課題でもあります。
作品の出来栄えを競い合うのではなく、自身の専門性や哲学を示さないことには
見つける側は、はっきりと門戸を叩くことができません。

そして、建築家とクライアント
最も大切なものは、お互いの信頼関係 です。
信頼関係をつくるためには、実際に会って 話し合ってみること。
ネットも情報も、あくまで出会いのための TOOL に過ぎないこと。
そこは 忘れないでいたいですね。



2019年7月16日火曜日

基礎のコンクリート打設

工事進行中の集合住宅 SK2-Project
配筋検査と同じく豪雨の天候かと思いきや、午後の開始時には小降りに。
それでも、根伐底に溜まった雨水を掃出すのに水中ポンプを稼働させつつ
基礎の一部コンクリート打設工事 完了です。
(スキップした複雑な形状のため、基礎を3度に分けて打設します。)

打設される 生コンクリートの試験です。
スランプ、空気量、塩分濃度などを計量、承認済みの配合計画書と照合。
コンクリートの硬化は、セメントのケイ酸カルシュームと水との化学反応
によるもの。その反応熱で、生コンって あったかいのですよ。じつは。
建築が これから産み出されることを 思わせるかのようです。




2019年7月12日金曜日

久しぶり 等々力渓谷



日頃から OA機材に囲まれた作業は、結構なダメージです。
昨日は、思い切って午前中をOFFにして森林浴としました。

久しぶりに訪れてみた 等々力渓谷 です。
環状八号線の高架下に広がる 森とせせらぎ。
都内でも 自然に触れ合うことはできます。



2019年7月6日土曜日

模様替え


この blog  少し明るい色調にしてみました。
模様替えは オープン以来 はじめてです。



2019年7月5日金曜日

豪雨の中の基礎配筋検査 

工事進行中の集合住宅 SK2-Project
豪雨の中 瑕疵担保保険会社による基礎配筋の検査。無事完了です。
瑕疵担保保険は、元請業者がその加入を義務付けられている保険。
ですので、検査の主役は工事業者となるのですが、検査の内容は
当然、確認申請(計画変更申請)によっているか、ということです。

その計画変更申請。決済完了したのは この検査の前日。
タイト・ロープな連携でしたが、ここを乗り切れました。




TOTOギャラリー間 ,and then 展


失礼ながら 建築家の中山英之というお名前、ここで初めて知ったのですが
ギャラリー間 ,and then 展』。いち来訪者として、とっても楽しかった。

5つの作品の、完成からのその後(,and then )を 映像作品にしている。

よく 音楽などの作品を発表することを リリース(release)といいます。
釣り上げた魚を 再び放すこと。
建築も完成して建主に引き渡され、つくった側からの思いをはなれてからが
本当の物語なのではないのかと、常々私も考えていました。
ただ、その後(,and then )の撮影に住み手の方々、よくぞ協力されたこと。
生活感の溢れた楽しい映像ばかりでは ありますが‥。



『新聞記者』


映画の日。なにげなく見た『新聞記者』という作品に 激しく心動かされました。

新聞記者や新聞社の奮闘を描いた映画 といえば。
高校生の時に観た『大統領の陰謀』を思い浮かべます。もう40年も昔のこと。
ウォーターゲート事件の真相を暴いた、当時のワシントンポスト紙の若手記者を
ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマンの 2大スターが演じました。
多感な頃の自分も、ジャーナリストに憧れたことを思い出します。
ハリウッドでは昨年、その関連で『ペンタゴン・ペーパーズ』という作品もあり、
メリル・ストロープ、トム・ハンクス とこちらも大スターの共演でした。

邦画では
『クライマーズ・ハイ』(横山秀夫原作 原田眞人監督)という秀作もありますが
『大統領~』のように、あからさまな政権批判はこれまでなかったかなと思います。

ただ、この 『新聞記者』 は違う。
伝える側、告発する側の勇気と苦悩は、そのまま現事件を背景にしてるのは明らか。
メッセージが質の高いエンターティメントにのっているがゆえ、強く響きます。

『この国の民主主義はカタチだけでいい‥』
くしくも参院選挙が公示されたタイミングでの、このセリフが突き刺さります。
必見。



2019年7月1日月曜日

基礎配筋 進行中


現在 工事進行中の新築集合住宅 SK2-Project
基礎の鉄筋工事 進行中。
敷地内の高低差を利用したスキップ・フロアのプランから、基礎梁の
H寸法は稼げたかたち。構造的には有利な部分。
一見するとキャシャな配筋でいけるのもそのため。主筋は 全てD16。
接続で(重ね継手のみで)ガス圧接を不要にするのも 狙いのひとつ。
必要な構造耐力を確保するのはもちろん、その上での経済設計は大切。

今週中には、瑕疵担保保険の配筋検査の予定。少しチキン・レースだ。