2011年6月27日月曜日

墨出し

ここのところ 現場での慎重な確認事項がつづいてます。

1階の型枠建込みを前に、道路や隣地からの離隔距離の確認作業。
基準法や安全条例の上で確保が必要な有効寸法が いくつもある。

精密な墨出しによる仕事でも、どしても施工誤差は生じます。
緊張の時間でしたが、無事確認。


山ガール パワースポット 御岳山

先週末は ライフワークにしているトレッキングで御岳山へ。

昨今では、TVの情報番組やパワースポット(‥とやら)で
注目のエリア。しかもナンと東京都。ということでしょうか
カタチから はいったような 若いトレッカーが 多いこと。
きっと、つい最近までは穏やかであろう、参道口の商店街も
ちょっと浮き足立ったような、にぎわいの感じ。

ま、いいこと かな。

マイナス・イオンをもらって、この週の仕事 立上がり。




2011年6月25日土曜日

さよなら コロンボ刑事

ピーター・フォークさん が ながい闘病の末 亡くなったと。
刑事コロンボ、特に いちばん最初のシリーズは大好きでした。

もひとつ 印象にあるのは
ヴィム・ベンダース監督の ベルリン天使の詩 での存在感。
ピーター・フォークご自身の役 で、まわりの子供たちからは
コロンボ! と呼ばれているのだ。

ご自身役 ‥といっても
本当は天使(…か、人間になった天使だったかな)という設定で
つまり コロンボ刑事 はじつは天使が演じていた、いうことに。 
‥ほんとに、そうなってしまった。

たのしい作品を ありがとうございました。

2011年6月24日金曜日

インターンシップ

大学院の学生さんが、インターンシップとして事務所で作業してもらっている。
平成20年の建築士法改正により、大学院の修業期間が、建築士受験要件として
実務経験として認められるための必要単位と。 ‥いいことじゃないですか。

机の上の勉強も大事だけど、それだけじゃない。
本当の建物はスチレンボードでは できてない。

さいわい天気もいい。
ここのところ確認事項が重要な 現場へ。

こだまでせうか

この朝 本屋さんに立ち寄ると 金子みすずさんの詩集が山積みだ。
TVCM の影響ってすごいな。と、思いつつ この事務所にも一冊。

『わたしの金子みすゞ』ちばてつや

いつか どこかで 書いたのですが、
じつはこの本。 金子みすずさんの詩集 ではありません。
ちばてつや ‥あしたのジョー など 我々世代には心躍る劇画家。
その ちばてつやさんの イラストや独自の詩への解釈が加わった
いはば コラボレーション の絵本です。

話題の こだまでせうか の詩にも独自の解釈があります。
  こだま(=子ども) でしょうか
  いいえ 誰(=大人) でも。

Amazon  には もう 中古本 しかないようです。


2011年6月22日水曜日

夏至の日のこと。

 朝 打ち合せに早く来すぎてしまった。
 すでに夏日の予感。公園の木蔭へ退避。

 午後 配筋検査。
 白い断熱材の照り返しには逃げ場なし。
 作業の職人さんには もうしわけなし。

2011年6月21日火曜日

土間床の配筋作業

1階の床部分・土間の鉄筋の作業です。
配筋後にコンクリート打設となります。

本来は
構造体の基礎と一緒にコンクリ打設といきたいとこ、
大きな基礎では、現実的な作業として、むつかしい。
アンカーしておいた鉄筋を整えて、一体化させます。


2011年6月15日水曜日

基礎工事・建物でなく地球の一部を加工する。


設計監理進行中の集合住宅。
基礎部分の工事がほぼ完了し、根伐部分の埋め戻し作業。
レベルを確認しつつ。すすめる。
高さの制限から1階床をグランドラインより下げている。
くわえて基礎がその下部にあり、掘削の量は大きかった。

見かたによっては 地球環境の一部に 手を加えている。
これも人間の営みのひとつとして、ご容赦。


2011年6月11日土曜日

神話やイメージは もういいよ。

役所のある街は家電量販店の激戦区。用事をすませ昼食をとっていると、
となりの席では、量販店の販売員とおぼしき若い男がガールフレンドに
家電製品の性能を説明をしている。人目もはばからず deep な情報だ。

はなしは 外国メーカー・有名なD社の掃除機 のこと。

‥吸引力を測る試験ってゆうのは、いくつもあるんだ。
 その中のひとつの試験結果をもとに 吸引力が最もいいといってるの。
 それにたいして、日本のメーカー各社には約束があってね、他社製品
 との比較宣伝はしないことになってるんだよ。

だからD社はずるい。消費者がかわいそう。そういっているようだ、が。
ただ はたして、ほんとに、D社の比較広告は ずるい のだろうか‥。

たしかに、大手家電各社さんのTVCMというのは なんか影がうすい。
好感度の女優さんやスポーツ選手のイメージと、大企業のブランド力に
頼ってるようだ。もしかしたら それで 安泰 なのかもしれない。
‥ ウチのは軽い。音が静かだ。こんなに安いよ! デザインいしょ!
こんなふうに なにか他より特化した具体的特徴を、堂々と広告した
ほうが よっぽど 健康的なマーケットといえると思う。


同時に わたしは D社掃除機のTVCM にも極めて違和感がある。

‥吸引力がおちない、つまり 経年劣化しない、つまり 壊れない。
こんな製品は この世に絶対にない。ただ 経年劣化し壊れるまでの
タイムラグが数ヶ月なのか、数百年なのか、はたまた数万年なのかの
違いだけだ。( 原子力発電所 も 同様。)

吸引力がおちない。 という謳い文句は
百歩ゆずって まちがい と いはずとも、正確 ではない。


神話やイメージで モノを判断するのは もうやめよう。

え‥
ちなみに、私も家では D社掃除機 を使ってます。じつは。
吸引力はよくわかりませんが、メンテナンス対応やガタイのありよう
など、永く使ってくださいね‥ というコンセプトはいいかも。
いちおう ふぉろう。

2011年6月9日木曜日

SOHO テナント募集・追記


傷んだ無垢の床フローリング材の改修。
お金と手間と 廃材をできるだけ生まない、良質な素材。
ただ、どしても職人さんの腕前は必要だった。

作業が順調ならば、今週末より内見可能です。


2011年6月7日火曜日

建築士免許、取消し の 取消し。

ポータルニュースの裁判記事が目にとまった。

ある1級建築士が設計業務の構造設計の部分を、2級建築士にお願いした。
この2級建築士が構造計算を偽装し免許が取り消されたので、1級建築士
のほうも連帯責任で 免許取消し というところ、そりゃあ あんまりだ…
と 1級建築士 が訴え出たということのようだ。
( 詳細から いはゆる一連のアネハ事件 とは別件のようだ。)

最高裁の判決は 1級建築士の主張が受け入れられた、とのこと。同感。

そもそも 意匠設計者が構造設計者と連帯責任というならば、建築確認
をおとした 役所(または検査機関)の責任は いったい どうなのよ。
審査したり指導したりする権限があっても、そのことによる結果責任が
ないというのは おかしい。( ‥アネハ事件のときも そう。)

ただ
設計者にとって 構造設計者は創作活動のうえでの 重要なパートナー。
ときに 激しい議論ができるくらいの 信頼関係は不可欠だ。
少なくとも 単に業務の一部を外注する、下請け業者さんではないはず。

この1級建築士の方
免許取消しはなかったから 建築士 ではあっても 建築家 ではないな。


2011年6月6日月曜日

建築士定期講習

建築士事務所に所属する建築士に3年毎に義務づけられた
講習会の案内申込書、取り仕切ってる財団法人からとどく。

耐震偽装事件をきっかけの建築士法の改正による決まり事。
前回(はじめて)私が受講したのが 平成21年2月ということは、
20年度ということでだそうで、なるほど 今年度中の受講義務だ。
( もう そんなになるのか‥。)

お金も多少かかる。ならば、いっそ
実りのある情報提供をお願いしたい。> お上。

2011年6月4日土曜日

住宅は機械。すまいは いきもの。

『住宅は住むための機械である。』
その作品群が世界遺産の登録をめぐり、昨今少々話題となった
近代建築の巨匠 フランス人建築家ル・コルビュジェの言葉。
氏が 実際はどんな趣旨で述べたかのかは、わからないですが
機械 という冷たい言い方は 私なりに勝手に解釈しています。

住宅とは、しかるべく用途(目的)に応じた機能にすぎない。
( 人が使って 馴染んで はじめて いのち。)

京都の町家は、うなぎのねどこ にたとえられる細長い区画。
そんな困難な状況でも、プライバシーを確保し光を取り入れ、
自然と共生する知恵として 中庭が自然発生したのでしょう。
安藤忠雄氏の『住吉の長屋』という住宅作品は、その思想を
究極にデ・フォルメした まさに機械 とも いえましょう。

ここのところ
住宅設計の相談にこられる方が、計画へ向けたキーワードで
『パティオ』を よく あげられます。

『パティオ』‥ 私もスペインの住宅で体験したことがあるの
ですが、日中の強い直射日光をさえぎるための『生活の知恵』
として自然発生したものと考えられるとこは、京都町家の中庭
と似ています。 ‥ただ、ちょっと ここではちがうようです。

機能を追求した結果 生まれた造形をデザインと呼ぶとすれば、
計画の上に施される デコレーション のようなニュアンスが
『パティオ』という響きの中にあるのだな、と気がつきました。

勿論 こういった思想を 一概に否定するつもりもありません。

かつて だいの日本通で知られた建築家ブルーノ・タウト が
機能の極みともいえる構造のストイックな造形美・桂離宮 を
賞賛していたのに対し、デコデコ装飾の日光東照宮の日暮の門
を批判していたことが知られています。

直接なにがしかの機能のない 装飾 だって 文化 です。 
ただ、機能を追求した機械としての住宅建築に取りこむのには
そのぶん 他の何かを譲歩する覚悟もいる、ということですね。

またまた、ちょっと おかたい話題。

2011年6月1日水曜日

正論をふりかざさない。基準法へのスタンス

ある Q&A に 回答させていただいた。
採光・換気の居室の条件をみたさない、納戸としての用途申請の部屋を
寝室として使うと、基準法違反で使用禁止になるのか‥。といった質問。
使用禁止かどうかは別に 法違反はN.G.‥ たしかそんな 回答をした。

はて。では たとえば
SOHO (Small Office & Home office) はどうなるのか‥?
基準法で規定の用途には、居室でも事務室でもない SOHO はないはず。
ましてや、在宅勤務が見直されている このご時世だ。どうなんだ‥。

よく役所がくだす判断が
お風呂(浴槽)があると住居(の個室)。 ないと、事務室。
そんな単純な 杓子定規なことじゃあないことは 明白なのだが、判断
するには、いたしかたない。

ようは 現実、法整備が現実の巷の流れに 追いついていけてないのだ。

正論(法律)をふりがざしすぎると、世の中 ぎくしゃく してしまう。
曖昧も、社会の潤滑油 のときがある。