2020年2月27日木曜日

新型ウィルスの影響 と 屋上工事のパラパラ

工事進行中 新築集合住宅 hikarium
新型コロナウィルスの影響による工期遅延は すこし深刻です。
職人さんが集まらない。(これは五輪の影響もまだあるそうで)
器具が入荷してこない。
大手のメーカーさんが、いかに生産拠点を中国にしていたのか
あらためて 思い知らされました。

あまり嬉しくない話題ばかりはどうか、と思いまして
屋上工事の記録がパラパラ漫画風なのに気がつき  UP してみます。


コンクリート打設直後、最上階ですので 上棟 ということになります。
水勾配は、あらかじめ躯体でつくっておきました。型枠大工さんたちの腕前が光ります。

断熱材を敷込み。最上階の天井はRC打放し仕様のため、この部分は外断熱となります。
その上に、シンダーコンクリートのためのメッシュを設置。

断熱材保護と防水層成形のため、シンダーコンクリートを打設。
その上に、防水剤のプライマー処理を行います。


防水工事は、パラペットの立上がりがあまり取れないため、ウレタン防水を選択。
ウレタン防水のフェルトと躯体との絶縁空間の空気が膨らまないよう、脱気塔を設置。

ウレタン塗布防水完了。

ホースで水を流してみて、防水工事の確認です。
O.K.!


2020年2月23日日曜日

集合住宅 ダイアグラムと現場

工事進行中 新築集合住宅 hikarium
コンセプト・ダイヤグラム のようなものを作成してみました。
中庭空間を囲むようなコの字のプランニングがスキップします。
概要の説明のため、と思ったのですが まだ分かりにくいかな。


現場の方は、遅れ気味です。
新型コロナウィルスの影響で、職人さんがなかなか集まりません。
入ってこない器具製品もあります。
え、これも中国で作ってたのか‥ と思わせるものもありました。

打放し補修業者は 当方の建築は馴染みのアクトさん。任せて安心。
ただ、まだ撥水剤のトップコートがあります。
コーキングも金物取り付けもまだです。

足場解体は来週末に延びてしまいました。



2020年2月14日金曜日

拝啓 野村克也さま


野村克也氏は著書もたくさんありますが、どれもお説教くさくてダメでしたが
まとめサイトに連載されてた この『手紙』の本は楽しませていただきました。

かつて 神宮球場の関係者に知り合いがおりまして(わるい人ではないですよ)
野村さんが監督のころ、スワローズの試合をたくさん観ました(結構いい席で)

中でも 日本シリーズ
1992年 西武との日本シリーズ・第1戦
杉浦の代打サヨナラ満塁ホームランは 凄かった。(今でもYouTobeにあり)
1995年(阪神大震災があった年) オリックスとの日本シリーズ・第3戦
なんと 当時のパンフレットが 事務所の棚の奥から出てきました。
この頃 オリックス といえば なんといっても イチロー選手。
スワローズ といえば‥ すごい。石井さん、高津さん、吉井さん、古田さん
稲葉さん、池山さん、宮本慎也さん、真中さん‥
今でも 野球界やTVで活躍している人 ばっかりじゃないですか‥。

野球を楽しませていただきました。ありがとうございました。

2020年2月8日土曜日

建築を学ぶ学生さん達へ

設計監理中 の 集合住宅 h i k a r i u m
工事も終盤 今月半ばに予定する足場の解体に向かっています。

元請工務店の社長が、近くの専門学校で講師をされてるそうで
授業のいっかんということで、何度か現場を見学にきています。
今日は卒業前、最後の現場見学とのこと。

詳しく聞けば
ただ現場を見にくるのではなく、設計図書をもとに仮設計画や
施工図を描いているのだそうだ。

めちゃくちゃ いい勉強だ。
もっといえば、その施工図を実際の職人さんにダメ出しされる
経験も必要だけど。それは、まあ社会に出てからね。

エールを送ります。




それは本当に必要か。

ギャラリー間 『それは本当に必要か。』 増田信吾+大坪克亘 展
活躍されている建築家のお名前には正直 疎いのですが(申し訳ない)
展覧会のタイトルに 興味を感じていました。

詳細やセームスケール模型、ランダムに貼りつけられたスケッチなど
完成した建築の美しさではなく、考察の過程の表現に挑戦しています。

壁やサッシといった 建築と外部空間との境界となるエレメントに
いままでにない曖昧性を持ち込もうとしているようです。
塀ではなく垣根 窓ではなく縁側 といった日本の感性に通じるよう
私には おもえました。

建築物省エネ法にみるように、時代は 高気密・高断熱
建築には、断熱サッシや断熱材での完全防御が求められています。
彼らの考察が 時代に対するアンティテーゼのようにも思えるのは
意地悪な私 ゆえでしょうか。




2020年2月1日土曜日

『ラストレター』 手紙も図面も まだ手で書けますか?


岩井俊二監督作品『ラストレター』 琴線にふれる秀作です。涙しました。
繊細で瑞々しいタッチで描かれた 初恋 のはなし。
私のような世代の多くは、きっと自らの思い出に重ね合わせるのでしょう。

劇中、やりとりされたのは 手書きの手紙 です。

岩井監督の前作 『リップヴァンウィンクルの花嫁』(これも秀作でした。)
では、SNSを通した人との出会がモチーフ。じつに対照的ではありませんか。

ときめきながら 手書きのラブレターを取り交わす 世代
SNSで 買物をするかのように結婚相手を見つける 世代
 
アナログ から デジタル へ
私たちの職業でいえば、手書きの図面からCAD図面への転換期がありました。
25年前、独立して間もない私自身はうまく移行ができたかなとは思いますが、
製図板で描く、手書きの図面への思いは いまでもあります。
20代のはじめ、ある人に叩き上げられたからです。
大酒飲みで 女関係にはめっぽうだらしがない職人のような建築士。
(『ラストレター』では、豊川悦司さんの昭和版のようなキャラね)
酒の匂いをさせて、ひとたびドラフターに向かえば、水墨画のような図面を
一気に描きあげます。ディテールに意図があり完璧に納っている。 すごい。
この 修行時代のことも 思い出しました。

手で書くこと。大切にしたい。

屋上は外断熱


工事進行中 集合住宅 h i k a r i u m
最上階の天井、屋上のスラブは外断熱工法。
住居となる屋上部分に断熱材(スタイロフォーム)を敷詰めます。
来週は上部に、保護のためのシンダーコンクリートを打設します。
防水工事はその上面におほどこします。
敷詰められた網状のメッシュは、シンダーコンクリートの割防止。

高さ規制が厳しく、パラペットの立上り高さがあまり取れません。
防水工事は、なおのこと施工制度を求めます。