2020年1月22日水曜日

『賃貸集合住宅』は 住まいの『サブスク』


東急が交通や映画、おそば屋さんを含んだサブスクのサービスを試験的に開始する。
朝のワイドショー(羽鳥さんの番組)、これに絡めたサブスクのお話が面白かった。
『サブスク』 とは 『サブスクリプション』 定額制サービスのこと。
古くは新聞や雑誌の定期購読から、音楽や映像のコンテンツ配信、最近では車にも。
モノを所有しない ということが、トレンドから主流になりつつあるのでしょうか。

私の主な仕事 『賃貸集合住宅』も、考えれば 住まいの『サブスク』です。
定額のお家賃払えば 住み放題なわけですから。
ただ、いまだ都心で『賃貸集合住宅』といえば、単身者や若いカップルのテナント
さんをターゲットにしています。当方への計画のオファーも、殆どがそのようです。
人生を全うする住まいとして、『賃貸集合住宅』という選択肢がもっと増えていい。
そんなふうに考えました。

ところで 
賃貸集合住宅計画は、土地を所有する建主さんから依頼を受けて始まるわけですが、
この建主さんは、節税の関係から建設費の大部分を金融機関からの融資で賄います。
その返済は 入居したテナントさん達のお家賃の一部から支払われていくわけです。
見方をかえると
入居したテナントさん達も、建設費を負担している建主さん達 といえるわけです。
建設中には、まだ見ぬ建主さん達。
そんなテナントさん達にこそ、愛される建築を作っていかなくては。



2020年1月18日土曜日

パラサイト・家族のあり様


『パラサイト 半地下の家族』 ポン・ジュノ 監督(韓国)
半地下の不潔な住居に住む 下層階級の家族・キム・ギテク一家。 とある切掛で
高台にある高級住宅に住む 上流階級の家族・パク・ドンイク一家 にはいり込み
パラサイト(寄生)していくという、シュールなブラック・ジョークのストーリー。

FMのパーソナリティー や 新聞のコラム が 大絶賛。
カンヌ映画祭『パルムドール』受賞。アカデミー賞有力。こりゃあ 観るしかない。
たしかに完成度の高い佳作。入場料の価値には充分。
ただ、個人的にはモヤモヤ感が どしても拭えない。 なんだ? 

おそらく日本人の多くは 家族の話で『パラサイト』 と聞くと 『ひきこもり』
と連想するのでしょう。昨今では当事者が高齢化し、深刻化している社会問題です。
終身雇用、年功序列という制度に裏打ちされ、直戦的な価値観で生きてきた親世代。
バブル崩壊、就職氷河期を経てもがく子供世代、そんな世代間ギャップが社会背景
にあることは、日本人は、みな薄々認識しているところ。
ときとして、家族という「密室」の中で凄惨な事件にもつながってきました。

それが この作品では
主人公のキム・ギテクご一家。そればかりか、セレブなパク・ドンイクご一家とも
典型的な親子4人家族で、じつに仲がいい。もちろん家族同志では格差という矛盾
はあったにせよ、家族内での世代間ギャップなど皆無です。
一回ひねりで、むしろ健康的な家族の物語にも見えてまう。
韓国社会ではなく、日本の社会問題の深淵を考えさせられた 矛盾 がありました。

You Tube には メイキングの映像などもありました。
いま 韓国と日本との関係は 政治の面ではギスギスしています。
たとえ、映画のプロモーションであったにせよ
出演者が「ニホンの皆さん、観てね~」的に 屈託のない表情を見せているとこは
ほっとします。 少なくとも 文化の面では 仲の良いお隣さんでありたいですね。




2020年1月15日水曜日

街並み探訪


車を止めたコインパーキング。出庫しようとすると、操作盤が壊れている。
緊急連絡先に電話すると、停止板解除まで 40分ほどお待ちください、と。
とほほ。こんなこともあるのか。
しかたない、その間 散歩でもして周辺の建物を見てまわろう。もともと、
完成した建築の竣工内覧会を案内をみて、外観だけでも見学するつもりで
出かけた 環八東玉川界隈。
ふと、著名な建築家による有名な住宅に出会います。
学生の頃、教科書か何かに載っていて勉強した記憶。初めてでも懐かしい。



2020年1月7日火曜日

環境資源と型枠材


昨年の大晦日、新聞の一面に心痛める記事が載っていました。
 『五輪整備 奪われた森』『型枠に熱帯材21万枚 禁止なく』‥

東京五輪で新設された施設は国産の木材がふんだんに使われている。その反面、
基礎工事の型枠はインドネシアやマレーシアの熱帯材が多く、使い捨てだった。
熱帯材の合板は強度も質もよく、繰り返し使えるようだ。じつに もったいない。
それでも、剥離材など塗装が必要な国産材よりコストが掛からないのでしょう。
こうした合板は9競技場の21万枚にのぼるそうです。

伐採された森は絶滅の危機にあるオランウータンの生息域とも重なるとのこと。
ふたたび植林されることなく、農園に変わるのだそうです。
紅白歌合戦 など 見る気がしなくなりました。


工事進行中の 集合住宅 h i k a r i u m
躯体工事が終わり、打放しコンクリートに使われた型枠材の搬出がつづきます。
このコンパネがどこから来たかは分かりませんが、貴重であることは確かです。

私は コンクリート打放し仕上げの場合
1階から最上階まで、可能な限り型枠パネルの転用ができるよう、基本設計の
段階から考えておきます。‥型枠パネル、各階で転用しますが いいですか?と
現場の担当者が聞いてきたことがありましたが、そんなことは当たり前のこと。
(もしかしたら、転用N.G.の建築家がいたのだろうか‥。私には考えられない)
現場で役目を終えた打放し用の型枠パネルは、搬出されると今度は他の現場で
基礎工事(見えない部分)の型枠として使い尽くされ、その役目を終えます。

貴重な環境資源
使わせていただくわけですから、出来るだけ無駄なく大切にしたい。



2020年1月4日土曜日

もしも『フーテンの寅さん』がいなかったら‥


むかし お盆やお正月に 『映画』を観に行く。
と言うことはイコール 『寅さん』を観に行く。と言うことでありました。

『男はつらいよ』 フーテンの寅さん
ふいに旅に出ても、帰ってくる場所と気を揉んで待っていてくれる家族がいる。
旅先で出会ったマドンナが、柴又まで訪ねてくるも、あえなく失恋して撃沈。
それでも男として最高の人生じゃないですか。その時代も『フーテン』という、
いはば「鼻つまみもの」でも世間に受け入れていた度量があったのでしょう。


シリーズ最後の『男はつらいよ』の舞台は、たしか阪神淡路大震災後の大阪。
振り返れば25年も前のこと。
それも、この頃はすでに体調が厳しかったのでしょう、渥美清さんの出番も
極端に少なく、すでに『寅さん』のお話とは言えなくなっていました。

車寅次郎 という生き方を知らない世代に、まずは『寅さん』を知ってもらおう。
演出にそんな苦労が伝わってきます。若い世代には、どんなふうに映るのだろう。
ただ、劇場内の殆どを占めるシルバー世代のお歴々には… 
あぁもう、そのメロンのエピソードは何度も見たよ‥ と満腹感と安心感の笑い。
私はその中間の世代(のつもり)です。

寅さんの新作は 山田洋次氏が私のアイディアをパクったものだ。
ネットのニュースで 横尾忠則さんが吠えているのを読みました。
お二人とも 尊敬されるべく クリエーター。
そもそも『寅さん』は山田洋次監督と渥美清さんの作り上げたキャラクター
行き違いはあったにせよ、まあそう 目くじらたてなさんな‥
そんな 笠智衆こと御前様 の諭す声が聞こえてきますぞよ。




2020年1月1日水曜日

2019年12月26日木曜日

建築を目指す、携わる若人


工事進行中 集合住宅計画 h i k a r i u m
最上階(4階)部分のコンクリート打設が完了し、いはゆる 上棟 ということに。
内装工事と並行し、躯体に関しては、年内は(最上階スラブ以外の)型枠の解体。
年が明けて、設計基準強度が確認出来次第、最上階スラブも型枠解体となります。
お正月休みが、打設したコンクリートの養生期間にも当てられるというわけです。


職人さんの高齢化が 社会問題となっているとのこと。 
現場によっては、私も身近に感じることはありました。

ただ、この現場の型枠大工さん達 若く元気で仕事にプライドを持つ面々が多い。
頼もしい反面、監理する私のスキルも見抜いてくるわけで、気が引き締まった。
センセイ!とか、カントク!と呼ばれるところ、イワマさん!と呼んできていた
のは、現場出身者として同類の匂いがしていたのでしょうか。

元請工務店の社長は 建築の専門学校の講師をされているようで、おりを見ては
大勢の学生さん達を現場に連れてきては、レクチャーをしています。
建主ご家族の関係者の中には、建築家志望の高校生もおられます。

若い力が感じられる現場です。 
私もまだまだ若いつもりです。 もちろん



2019年12月17日火曜日

コンクリートの打放し仕上


工事進行中 集合住宅計画 h i k a r i u m
型枠やサポが外れた階では、サッシの設置や内装工事もすすんでいます。

外壁は コンクリートの打放し仕上。
建主の方々は、私の作品イメージからか、打放し仕上を好まれています。
塗装の部分も考えてましたが、出来るだけ多くの部分を打放しにします。

打放し とはいえ どうしても補修の工事は必要です。
外壁面となれば、撥水処理も施さなくてはなりません。
打放し と やりっぱなし は違うということですね。

打放しの魅力について
この工事の記事にも以前 書いていました

はじめてコルビジェの建築を見たときから、そういう意識でいるのですが
これもまた 日本人としてのアイデンティティー かな。



2019年12月14日土曜日

『マル秘展 めったに見られないデザイナー達の原画』



21_21 DESIGN SIGHT で 開催中
じつに、見応えのある内容でありました。

展覧会を知ったのは、ピーター・バラカンさんの東京FMの番組。
ゲストで出演した展示会ディレクターの田川欣哉さんのインタヴューでした。
(バラカンさんの番組は、毎週楽しみにしています。)

田川氏もメンバーの 日本デザインコミッティー は1950年代より活動する
プロのデザイナーの方々の集団。銀座の松屋での活動がメインののようです。
メンバーの専門は グラフィック、プロダクト、照明、建築など さまざま。

メンバーの方々の その製作過程が それぞれディスプレーされています。
例えば 同じ建築家でも
スタディー模型の変遷を主にした隈研吾氏と 哲学的スケッチの内藤廣氏。
発想の過程ばかりか頭の中まで まるっきし違うのかも。じつに面白い。

私としては 
久々に触れた 安藤忠雄作品(21_21 DESIGN SIGHT)に 圧倒と感動。
繊細な演出と大胆な造形。どうやって作ったのかと思わせる施工精度の高さ。

日ごろ 何気なく見過ごしているものこそ、手はこんでいる。

写真は
面出薫氏の 東京駅照明計画ジオラマ
インダストリアルデザイナー・柴田文江氏の 制作プロセス




2019年12月13日金曜日

今年の〇〇


今年の漢字
平成はインターネットの時代。
そのネットで主役になったのは画像や映像ではなく言葉かな、と思ってます。
特に『流行語大賞』や『今年の漢字』など、キャッチーなワンフレーズです。

2019年令和元年 今年の漢字は 『令』 だそうです。
以前にも書きましたが‥)私はこの漢字には、いささか違和感があります。

私の考える 今年の漢字は 『炭』

京都アニメーションのスタジオでの、痛ましい事件。
多くの人命と才能、素晴らしい作品が『炭』になりました。
沖縄首里城の大火災。貴重な文化財が『炭』になりました。
若い女性環境活動家が注目され、地球温暖化への取り組みが急務であること。
それには、二酸化『炭』素 の排出を抑えていくことが必要ということです。


今年の映画
先日の個人的なプチ忘年会での多数決で、これは明快な結論がえられました。
私の考える 今年の映画は 『新聞記者』
東京新聞の望月記者には、ぜひ続編の『~桜を見る会 編』を期待したいです。
2020年や いかに。



2019年12月12日木曜日

オーダーキッチンの製作


オーダーキッチンを設計・製作してくださるMadreさんへ ショールーム見学。
厳しい空間条件での住宅計画は、キッチンがシステムキッチンのモジュールや
必要な高さが確保できないこともあります。 こういったケースでは便利です。

キッチンを製作する場合は
ショールームに建主の方を直接お招きして、私も含め三者で打ち合わせます。
発注も、工事の元請さんとは別に建主から分離発注も可能です。
ツナギの工事は元請さん側から協力業者さんにお願いすることになりますが
その方が価格の透明性や施工の責任などからスマートだと、私は考えてます。
(保守的な元請工務店さんには、拒否されちゃうことがまだありますが‥。)

写真は
普段はフラットなキッチンカウンターから、電動で立ち上がってくる換気扇。
床下から排気します。床下ふところ深さは、20cmくらいから可能だそうです。
換気扇フードが設置できない、設置したくない(‥開放感を持たせるため)
ケースでは いいですね。 コンロはIH限定ですが。



2019年12月9日月曜日

上棟に向かって。つづき

現場進行中 新築集合住宅計画 hikarium
最上階 北側・斜線制限による斜壁に絡むスパン、スラブが上がる。
斜壁の配筋は明後日から。フックのついた縦筋部分は梁扱いになる。
足場は届かないなぁ。気をつけて作業してもらいたい。

1階から断熱材吹付も開始。建築物省エネ法に基く計算によるもの。
この上にプラスターボード設置。その隙間に電気配線やボックス埋。
電気配線の、いはゆる“逃げ”を作れるところは 逆に ありがたい。



2019年12月6日金曜日

上棟に向かって。


遊んでばかり いるわけでは ありません。
工事進行中 集合住宅 hikarium(SK2-Project)
最上階(4階)打設、今月20日はケツカッチン 急ピッチです。
鉄筋・型枠大工さんたちが、すでに手慣れた様子なのは心強い。

1階はすでにサポが外れて、サッシ付、内装墨出、設備配管が進行中。
断熱材吹付までにキメてしまわなくてはならない。チェック項目多し。

現場に入っている職人さんたちの業種も多様で、
現場は、いま一番ダイナミックな進行でしょう。






『時効警察【展】はじめました』


六本木ヒルズ TOHOシネマで『イエスタデイ』鑑賞のあと
テレ朝内けやき坂ミュージアム にて 『時効警察【展】』へ。
平日に関わらず盛況。それも入場者は なぜか私以外みな女子!
(みなさんオダジョウのファンなのか、ちょっとハズカシ体験)

セットや小道具への拘りは尋常でないドラマとさっします。
その いくつかが 再現されている。
美術監督を務める久渡明日香さん の インタビュー記事が興味深い。
 経年変化を演出するエイジングの作業
 カメラにほとんど映らないところにも妥協しない
 フィクションとノンフィクションの境界 ギリギリのラインを目指す‥
大変そうだが、楽しそうだな。
これからも、拘りまくってください。

お約束の 『時効』スタンプ を押して会場をあとに。
今日の放映は たしか最終回。 ざんねん。



2019年12月3日火曜日

『イエスタデイ』


おくればせながら。
ビートルズ教信者の友人Fくんに 絶対観てね! ということで鑑賞。
大拍手!涙! ビートルズ愛がたっぷり詰まった 素晴らしい作品だ。

もしも この世で 誰もビートルズの楽曲を知らなかったら‥
考えてみると 
10代、20代の諸君は、ビートルズの楽曲にリアルタイムで接していない。
音楽の教科書に載ってる いはばモーツアルトのような存在なのだろうか?
昨年のヒット作『ボネミアン・ラプソディー』も
リアルタイムでクイーンの楽曲に接してない世代も、きっと熱狂したように
この映画も 観て興奮してもらいたいね。
エド・シーランが ギリギリわかる50代より。

展開や役回りが なんとなく
ヒュー・グラントとジュリア・ロバーツの『ノッティングヒルの恋人』に
似てるな‥と思ったら 同じ脚本家(リチャード・カーティス)なのね。