2011年3月23日水曜日

ギャラリー/ギャラリー

昨日は昼間、時間をつくって銀座のギャラリーへ。
事務所の電源はoffに、しばし穏やかな時間とする。

ギャラリー は はしご させていただいた。

藤原新也 写真と書『死ぬな生きろ』展 永井画廊

藤原氏は、学生時代に『東京漂流』と出会って以来
個人的に、ひそかに おっかている方のひとりです。
強い言葉の裏側に、事象や いきものに向けられた
やさしいまなざし のようなものを感じました。

平日のギャラリー内は、わたしひとり。
ネコの書と写真に ニタついて、ふっとふりむくと
ギャラリー内の作品がぐるりと私を取り囲んでいて
睨まれた気がした。失礼。

被災された方々への、募金箱もあります。


渡辺啓子 個展 「星と人の間に」
啓茶 こと 渡辺啓子さんは パソ通時代の友人で
NYで活躍するアーティスト・アートディレクター。
10年以上ぶりの再会でありました。

ファンタジックな世界のなかに、なにか力づよさ‥
というか、かっことした啓茶ワールドを感じます。


どちらも、会期がまだあります。
みなさん も どうぞ。

2011年3月10日木曜日

注意!防火設備の認定不適格。

先月、区役所へ建築確認申請を提出したさいのこと。
窓口で担当者に 注意してね。と いわれた件です。

防火設備としてのアルミサッシ で 認定不適格のものが公表と。

たとえば都内では
防火/準防火地域の指定や、隣地と近接して建築するケースが多く
外壁のサッシは ほとんど 防火設備 であることを要求されます。
アルミサッシ の場合は 認定品である必要があります。

認定不適格のこの製品は 認定番号:EB-9112 という特殊なもの
(アルミと樹脂の複合)のようで、さいわいにも、私の計画物件では
過去から進行中の物件含めて、設置したことはありませんでした。

おそらく
工事進行中にて、すでにこの認定不適格のサッシを設置してしまい
完了検査を目指している現場など、さぞや対応 たいへんでしょう。

くわえて、昨日のこと
前記の2社の加え 新たに3社での 防火設備の認定不適格が公表。

知ったのは、はからずも あるTV局からあった電話からでした。
‥この件でインタヴューお願いできませんか?番組に使いますんで‥
ふたつ返事でO.K.すると、約束とおりのキッチリ40分後に来所。
TVの人たちの 情報への感度や行動力 は すごいもんだ。
結局、収録されたインタヴューは放映されずも、律儀にお礼の連絡。
プロとは こうありたいもの。

防火設備の認定のけん
建築 計画や工事進行中の建主の方には
設計や監理されている建築士、あるいは施工業者さんに いまいちど
確認されることを おすすめします。

2011年3月9日水曜日

敷地12坪・RC狭小住宅計画案

都内 敷地約12坪の角地に計画された住宅計画。
2住居に別れた重層長屋形式のRC狭小住宅です。

容積率算定からは除外部分としてあつかわれる
地下部分(半地下状)を最大に活用した計画案。
全体で 約18.5坪の延床面積 を確保しました。
開口部も大きく 開放的。


2011年3月8日火曜日

『あそび』の文化

今月の春場所の中止につづき夏場所にも開催の是非が、と報道。
そういえば、大相撲での八百長事件が発覚して、はやひと月。
当時TVで見た理事長の会見での、ひとつの違和感を思い出した。

勝敗を金銭でやり取りする。真剣勝負に見せかけ茶番を演じる。
プロとして言語道断。いかなる事情であってもダメ出しは同感。
ただ
人間である以上、勝負のやりとりの中に、己のコンディション、
相手への情などが、微妙にからみ合うことだってあるだろうに
一刀両断 無気力相撲=これ全て八百長 と切り捨てちゃった。
それで よいのだろうか‥、と。

日本には
建築や工業製品の工作にかかわる言葉に あそび があります。
さぼる/怠ける といった、ネガティブな意味ではありません。
たとえば
作り付けられた枠に戸をはめ込むのに、寸法とおりキッチリ戸
を造ってはハマりません。かりにハマっても、戸が動きません。
枠もまた人間の造るものですから、許される範囲で歪みもあり、
戸が開くのにも寸法の余裕が必要でしょう。 それが あそび。

もっと身近なとこでは、自動車のブレーキ・ペダルがあります。
ブレーキ・ペダルを踏込んでも、いきなりブレーキ効きません。
ぷかぷかする あそび の部分。安全な作動にも重要ポイント。

この あそび という発想
社会や個人的な人間関係のうえでも 潤滑油 であるはずです。
なにかにつけ ギスギスしちゃってる世の中。
いまいちど 意識していたいな、と。

2011年3月7日月曜日

刺激と参考へ。RC集合住宅内覧会

天気のよかった昨日
計画進行中の建主のかたに誘われ、他の設計者の作品内覧会へ。

都内の閑静な住宅地。傾斜状の敷地を利用した半地下の部分は、
容積率の算出には含まれない場所。ここを最大活かした計画だ。
プランニングの ご苦労 おさっしいたします。

専用住戸は、ひとり あるいは ふたりずまいの想定のようで
ちょっとした食卓も兼ねた、造作のキッチンが キュートだ。


2011年3月5日土曜日

性善説でいこうよ。

入学試験で発覚した ネット・カンニング事件の報道をウォッチする。
不正行為を行った学生は、もちろん ケシカランことではあるけれど、
反省があるのなら、彼の将来まではつぶれないように、と願うところ。

性悪説にのっとって 受験生を取り締まれ。‥という意見を目にする。
なるほど、保険会社出身の作家さんらしい発想で、悲しくも一理ある。
ただ 一言。

私たち建築家は この 性悪説 という言葉には トラウマ がある。
数年前の耐震偽装事件、いはゆる姉歯事件を発端にした建築基準法の
改正(改悪?)建築確認申請の厳格化への流れを実感しているからだ。
はたして、これで 建築の不正が減ると考えられるだろうか‥ 否。
煩雑化した申請は、審査する側も含め、作業量が膨れあがっただけだ。
もっと、そろしのは 規制の趣旨が忘れられ、規制だけが一人歩きし
かねないこと‥。

“アルミサッシ の 有効開口寸法は クレセントから測ること。”‥
真顔の指導が こんなお笑いの域に あるぶんには、まだよいけれど
規制は それを行使するがわの 権力 となってしまいかねない。

もちろん
不正をはたらくものへの対処は、厳正なものであるべきであろうけど
不正の防止を口実にした、規制の強化は とても 恐ろしい面がある。
すくなくとも 世の中 ぎくしゃく させてしまう。

これは、よろしくない。
私は思いますが、みなさま いかに。

2011年3月3日木曜日

都内商業地・細長い敷地での集合住宅計画案

計画地は駅程近くでの計画案でした。
幅9mに拡張させるという計画道路に面した40坪ほどの細長い敷地です。
地下鉄開通によるアクセスのよさもあって、この地域での再開発がすすみ、
前面道路の拡張計画にともなう計画でした。

規模は、延べ床面積で約540平方(約160坪)の7階建て。
住居数は 9戸(うちメゾネット形式は6戸)
細長い変則的な敷地形状でも各住居への採光・通風を確保するよう、建物
中央の階段から、スキップ・フロア形式にて各住居へアクセスする計画案。