最近 購読を再開した『日経アーキテクチュア』11-10号
ぱらぱらと読み始めるに ちょっと違和感おぼえる記事 あり。
日本のエコ住宅が負けた
「ガラパゴス化」に世界が厳しい評価
スペインで開催された『ソーラー・デカスロン・ヨーロッパ2012』
世界各国の学生チームが、環境配慮型の住宅を実際建てて、性能を
競い合う国際大会。日本の学生チームは 18チーム中15位となり
ダメ出し通信簿 をくらってしまった、というもの。
審査項目 は
建築計画 技術と施工 エネルギー効率 電気エネルギー支出等。
各項目ごとの採点も 記事では詳らかにしています。
わが国でも ここのところ
住宅性能評価や、それと少しリンクした長期優良住宅の優遇制度。
原発事故から、エネルギー消費の効率化に注目が集まったことで
住宅の物理的性能を数値化しようとする動きは、よく目にします。
もちろん、わるいことじゃない。
ただ基本。 住宅は 家電や自動車のような 工業製品ではない。
その地域特有の気候風土や敷地条件に基づく、オリジナルなもの。
数値や順位で評価できる部分は、住宅 の限られた一面でしょう。
また
生活というソフトを内包してこそ 住宅というハードがあります。
人間の健康でいえば、肉体と精神。完全にわけて考えられません。
ソーラー・デカスロン の評価でも
コミュニケーションと社会性 という ソフトの面の審査項目も
あるようですが、住宅展示場よろしく一カ所に整然と並べられた
建物を見比べて、その審査って どうなのかなあ‥。
学生さん達の 交流の場としては、よかったのかな。
たとえば
日本には 畳 という建材があります。
履物を脱いで食寝一体、フレキシブルな生活様式。これもまた文化。
すまい の ガラパゴス化。
ひとつこれも 結構なことじゃあ ないですか。