2012年10月8日月曜日

軽井沢の家・外苑西通りの家


日経BP社『日経アーキテクチュア』の再・購読をはじめた。
キャンペーン期間中ということで 最新号10-10 の前々号
9-10 9-25と届き、休日を使ってまとめて読み返してみる。

名建築探訪の連載。山梨知彦氏が解読した住宅に目が止まる。
・外苑西通り(キラー通り)に面した、東孝光設計・塔の家
・軽井沢にある 吉村順三設計・軽井沢の山荘
建築の心得のある者なら、誰もが知る 名住宅作品 である。

それぞれ竣工年に 1966年 1962年とある、ということは
日本が 元気になっていった頃の 作品であったわけだ。
このふたつの住宅作品。
極めて対照的で象徴的な立地にあることに 気がつきました。
‥ファッション、情報発信の場としての東京の中心のひとつ。
‥周囲は自然があふれ、四季折々の風景が楽しめる保養の地。

住宅のありようを表現する上で、この『場所性』は 大きな
要素であることを あらためて 感じます。

 夜 灯りが消えると‥
 つっかけで コンビニまで行ける。
 いや、虫の音が聞こえる‥
どちらも、住宅に内包されるべく 生活の豊かさの指標です。

60年代からの高度成長期
流通販路の整備にともない、地産建材よりも工業製品による
住宅群が、日本中を同じような風景にしていったのでしょう。
住宅メーカー各社の TVCM は、商品としての物理的性能や
理想の家族像、ばかりを押し付けているふうでもあります。
昨今話題の 『スマートハウス』 なるものも、技術的必然
は理解しても、住宅をひとつの家電 としてあつかった感じ。

すまい としての 住宅のありよう。