2012年4月23日月曜日

集合住宅の計画(1)デザインとデコレーション


おなじ 住宅の建築計画 とはいえ
集合住宅の計画 は 専用住宅の計画 とは全く別のものであります。

専用住宅 は (街並の形成、といった公共的側面もありましょうが)
基本、住み方や感性によった計画。
集合住宅、とりわけ賃貸集合住宅の計画とは 事業(ビジネス)です。
つまり高い収益性ー建築コストに対する収入ーを目指して計画します。
ちょっとドライな言い方に感じますが
賃貸集合住宅の計画では そこは はっきり意識する必要があります。

高い賃料収入を求めたり 空室率というリスクを回避する方向性には
異論はないと思いますが、建築コストそのものを どう捉えるのか‥。

ここで よく聞かれる 論法
建物の『デザイン』に凝ると→ 建築コストが大→ 収益性がバツ。
私は いつもこの短絡的なロジックに 違和感を覚えます。

ここでゆう『デザイン』とは正確には『デコレーション』ということ。
単純に言葉を置き換えると よく わかりましょう。

『デザイン』とは
単に お金を掛けて 何かを付加えることじゃない。
きめられた予算の中で人間性や機能をつきつめる 工夫 のことだと
私は そう 意識しています。
かつて 建築家ル・コルビジェ のいわく
『住宅は住むための機械』『機能的なものこそ美しい』といった文言。
誤解もまねく物言いですが、よく表現できている と思いませんか?

集合住宅の計画で 大切なのは 『デザイン』