2020年11月2日月曜日

佇まい ここにも。


同潤会江戸川アパートメント


住宅公団の前身となる『同潤会』は関東大震災後の大正時代末期
不燃化(RC造)集合住宅(アパート)建設のため設立されました。
『表参道ヒルズ』の前身となった『青山アパートメント』が有名
ですが、残念ながら他のアパートメントも含め現存していません。

数年前
解体前の同潤会アパート巡礼を ライフワーク にしていました。
写真は2003年春。解体工事直前の『同潤会江戸川アパートメント』

計画は実におおらか。共用部の空間は、どこかゆとりがあります。
買い物カゴを下げたご婦人たちがたち話。子供たちが走りまわる。
そんな風景が目に浮かびました。

設計者として、空間の使い方を規定や強要はしたくはありません。
効率性を最重要視する現代の計画であっても、ゆとりのある空間
がどこかに生まれるよう、意識していたい。

生活の豊かさと事業性の追求とは比例する、と考えています。