2011年2月13日日曜日

山Pは 真っ白な灰 になれるのか‥。

邦画も洋画も、映画の業界は、慢性的コンテンツ不足なのか。
ロードショウ から 短いサイクルでDVD化されていく、という
ビジネスモデルが確立されたからだろう。
タイトル見渡せば、文芸作品やTVのドラマ、アニメ、動物ものや
ヒット作の続編と まあ 興行的に外さないであろう作品ばかり。

そのなか 『あしたのジョー』の実写版 とは 禁じ手のきわみ。
我々や ちょっと上の世代では、かなりイメージきつい。はず。

『あしたのジョー』が 少年マガジン に連載されていた 当時。
60年代から70年代のはじめころ‥かな 私は小学生だった。
学生運動、連合赤軍事件、万博開催や経済成長‥。子供ながらに
当時の巷の熱気と 劇画のストーリーとが オーバーラップした。

少年マガジン も 少年サンデーとの 少年誌戦争の真っ直中。
それぞれ出版社の色合いからか、すこしマイルドなサンデー に
やんちゃなマガジン といった感じ。私は マガジン派 だった。
当時のマガジンの主力は
『巨人の星』(‥連載はすでにおわってたかな)『天才バカボン』
そして 『あしたのジョー』 だった。その人気はすごかった。
この物語の 
まさに “メインイベント”が ホセ・メンドーサとの 世界戦で
単行本全20巻中まるまる最終1巻にもあたるクライマックスだ。

この世界戦 の 連載中、マガジンで 印象的だったことがある。
その週の連載の最後に1ページ分の告知文がある。出版社からだ。
詳細な文面は記憶にないが、 “最終回 ジョーは死にません。”
と はっきりと書いてあったことだけは、覚えている。

メンドーサとの打ち合いがあまりに壮絶、‥というより一方的に
ジョーが打たれまくり 悲壮感が ただよっていたこと。そして
なんたって 出版社がホントに力石徹の葬式を やっちゃってた
ことから、ジョーの死 という展開は 想像にかたくなかった。
ジョーを死なせるな。‥ きっと たっくさんの投書が出版社に
連載当時 届いたであろうことも、また 想像にかたくない。

ただ、私は あのときの出版社の約束を 忘れていないつもりだ。

あまりにも有名な ラストシーン
ジョーは死んだのか、生きているのか、いやいや生死なんか超越
しちゃってるのか‥。 私は、ジョーは生きている と信じたい。

きっと じいさんになっても元気な 矢吹丈 がいる。
そんな ストーリーだったら 映画も許しちゃいたい。