世界文化遺産に登録された 建築家『ル・コルビュジエ』の建築作品群。
上野の国立西洋美術館だけではありません。
南フランスの港町マルセイユにある、ユニテ・ダビタシオンもその一つ。
現代での集合住宅の原型と言われるこの建築は、ひとつの船に例えられ
スーパーマーケットから保育園まで内包され、住民は建物から一歩も外
へ出なくても生活が成り立つことを目指し、建設されました。
ホテルやレストランもあります。
実際に泊まってみたのは、もう28年も前の、今の時期でした。
名建築と誉の高いユニテですが。
正直、27歳の私には全く逆の印象がありました。
近代建築5原則のひとつ、ピロティーは高速道路高架下のような殺風景。
‥ちなみに、ベルリンのユニテでは駐車場で使用されてました。
来館者も住人も皆一緒で、セキュリティーという概念がない動線計画。
‥エントランには、屈強なガードマンが立っていました。
共用部の中廊下は、光も風も通さず、モデュロールで決められた天井高さ
(約2.1M)の圧迫感。‥ などなど。
ただ、今だから見える、こう言った技術的問題点を差し引いたとしても
この建築は素晴らしい。生活や社会への、大きな提言でもありました。
現在
この ユニテ・ダビタシオン の構造を参考にした
メゾネット形式の集合住宅の計画を企画・提案中。
僭越な オマージュ でもあります。