2017年3月24日金曜日

おカネをかけずにイイものにする。それがデザイン


現在工事進行中の木造長屋シリーズ HD5-Project
木工事では内部断熱材の設置が進み、屋根の金属工事も始まりました。
雪止め金物は、屋根の勾配がきついため二段にすることにしています。
限られた空間で複数の住居を成立させるためには、設備計画が重要です。
私は基本設計の段階から、空調や給湯の方法を考えながらすすめます。
ですから、完成した建物では、空調室外機やガス湯沸器が目立つ場所に
設置されていることは まずありません。
見せることではなく、見せないとこと、気付かせないことが 重要。
‥なんとなく、すっきり納まってるだけで、なにか努力はしたんですか?
 と言われれば 大成功だと考えてます。

この計画では
普通は勝手な位置に設置されちゃう 給気口・排気口のベンドキャップ
の配列も整えることにします。建物全体が引き締まって見えるはずです。
職人さん達にも、すでに私のこだわるポイントが分かってきたようです。

こういった工夫には おカネ はかかりませんね。
これが デザイン という作業だと考えています。

2017年3月20日月曜日

週末・建築・仕事・遊び

金曜日。新橋から、打合せのためクライアントの事務所に向う道すがら
黒川紀章氏の 中銀カプセルタワーに出くわす。そうか、ここにあったのか‥。
いささか可哀想な状態に、経済的な状況とは別に、なんとか保存して欲しいと感じる。


イワマさんって 〇〇さん(有名人)に似てますよね‥。
ここのところ、なぜか初対面の人によく言われる。〇〇さんは誰でも悪い気はしない。
そんな打ち合わせの後は 進行中の現場へ。この日は、建主の方にも来ていただいた。
WiFiの埋込式ルーター(これはいい。)の位置も含め、設備関係はほぼ決定。
水廻りのレイアウト変更のアイディアも承認いただけた。


夕方は 中学・高校の同期会で かなり酔っ払う。土曜日はダウン。

日曜日は ギャラリー間の「堀部安嗣展」の最終日に間に合った。自然体の建築だな。
その足で、ポレポレ東中野「人生フルーツ」。大盛況なのに(失礼ながら)びっくり。
自然と建築、人間との関わりを 都心の真っ只中で感じた一日となった。


2017年3月7日火曜日

木工事の現場監理日誌 つづき。


現在工事進行中 木造長屋シリーズ HD5-Project
外部の構造用合板が完了し、しかるべく高さまで防蟻処理もできてます。

監督さんには事後報告ということで、現場の大工さんたちと直接打合せ。
主に枠回りの納まり。引き戸から開き戸へ変更した方がよさそいうだが‥
まずは、金額の確認と承認だ。

2017年3月3日金曜日

横須賀美術館と観音崎公園




健康診断で、血圧がかなり高いのにショックを受けたのがこの1月末でした。
1ヶ月間 毎日記録を取って再来院してください。と、お医者さんからいわれ、
血圧計の数値をエクセルでグラフにしてみて、はじめて 気が付きました。
CADの操作や集中が続くと 高くなり。緊張がほぐれると、とたんに下がる。
も少し休まないといけないぞ、と、体が警告しているようです。

ということで、今年はじめての 完全OFF
以前から気になっていた 「横須賀美術館」 を訪れてみました。

山本理顕氏の設計とのとこ。胸のすくような名建築に感動しました。
3つのボックスの入れ子のような構造になっています。
外側のボックスは 全てガラス張りで、天井裏の設備や構造も見せています。
中間のボックスには、ところどころ丸い開口部があり、前面の海を見せたり
自然光を取り入れたりしています。
中心のボックスは展示室群となり、入れ子間のブリッジで渡る構成です。
東京湾に面した、なだらかな傾斜地を利用し、ガラスボックス上の屋上庭園
へ直接アクセスすることも可能で、建物全体を回遊できる動線です。
ディテールもシャープ。大胆なアイディアを、みごとカタチにしています。

美術館うしろの森は 観音崎公園。
遊歩道が続き、砲台の跡、戦没船員の碑など通って たたら浜 へと下ります。

リフレッシュできたかな。

上棟から木工事へ。設計監理日記

現在工事進行中 木造長屋のシリーズ HD5-Project
先月下旬 上棟に至りました。

今回はSE構法ではなく、通常の在来構法で計画しているため
各コーナー柱は、ホールダウン金物で基礎と直接緊結することになります。
この部分は筋違(すじかい)と絡むことがあり、要チェックポイントです。


とある建売住宅の施工現場で
ホールダウン金物がジャマになるのか 筋違を逆向きに設置していたり
ホールダウン金物そのものをハショっているのを目にしたことがあります。
ダメ ですね。


屋根の野地板が貼られ、内部空間も想像できるようになりました。
寄棟部分の登隅木は大きな部材になるので、そのまま<表し>で表現する
計画でしたが、それに絡む母屋も<表し>にできそうです。発見は面白い。


吹抜け部分もダイナミックです。
北側斜線(高度斜線)制限も絡み、複雑な形状で納めた木造高架を見事に
すずしい顔でやってのける 大工さんたち。さすが。