2015年8月26日水曜日

オスカー・ニーマイヤー


東京現代美術館で開催中の展覧会に足をのばしてみました。
1907年リオ出身という氏は、まさに20世紀を代表する建築家のひとり。
ブラジル国内にある作品群の多さと、その多くの大きさに圧倒されます。

中でも 50年代に いちから建設されたという首都ブラジリアの都市。
その公共建築物の全てを 氏が設計しています。
女性の身体にもなぞらえられる有機的な曲線を多用したダイナミックな
造形が印象的です。ただ、無駄を感じさせない説得力のあるカタチだ。
それは
会場内で上映されている昔のTVニュース風の『ドキュメンタリー映像』 
氏が語っていた‥
〝 建築の美しさは構造そのものの美しさでなくては ならない‥ 〟
といった、日本古来の建築美にも通じるような主張から納得できます。

先日
目黒美術館でその作品群を目の当たりにした 村野藤吾と 被ります。
同世代にして 90歳を超え、100歳を超え なお現役建築家であった
おふたり。戦火もふくめ、動乱の時をのりこえてきてもおられる。
建築家 おふたりに 敬意です。


さて この展示会場。
最後のイビラブエラ公園は圧巻でありましたが、ビデオ映像の音響が
やかましくって気が散るし、内容も散漫になっていたと思えました。
ブラジリアの建築群に、展示を絞ったほうがよかったんじゃないかな。
会場構成のSANAAさんには、僭越で失礼ながら。



2015年8月24日月曜日

秋近し

実るほど こうべを垂れる稲穂かな

日捲りの暦にありがちな金言ですが
頭の中で呪文のように唱えています

謙虚に秋近し


2015年8月19日水曜日

明日に架ける橋

数年前に架け替え工事がなされた大師橋は
多摩川に架かる橋の中で、最も下流にある。
徒歩で渡ったのは、はじめて。
ダイナミックな様相に 思わずシャッター。



2015年8月16日日曜日

処女作

設計事務所として独立して、はじめての作品。
東急線の とある駅近くの並木通りに面した分譲型集合住宅です。
他の計画地確認のため、近くを通ったさいに立ち寄ってみました。

20数年ぶりの再会です。
設計のみ(監理なし)の仕事でしたので、ディテールや仕上材に、
納得できていない建物ですが、そんなことより元気でいてくれて、
まあよかった、よかった。

小規模な分譲式ということもあるのでしょうか、メンテナンスが
疎かのようです。私の企画でクリーニング工事をしてあげたいな。


2015年8月14日金曜日

和菓子と展望デッキ

ことあるごと 洒落た洋菓子の頂き物を頂戴しておりました。
こんどはこちらから、と 老舗の菓子店など検索してみますに
そうだ、羽田空港の出発ロビーだ。事務所からも近いじゃない。

打ち合わせより、かなり早めに出て、展望デッキで旅行気分。
子供の頃の夏休み。冒険心と見上げた機からの爆音が思い出。

美味しそうな和菓子の詰合せは、思い通り。


2015年8月13日木曜日

日本のいちばん長い日・終戦のエンペラー

戦後70年の節目。終戦の日も近い。
細切れで取っている夏季休暇。ロードショウや録りためたBSの放送など
ここのところ、先の戦争を題材にした映画を、たて続けに観ています。
その中。気になった2作品です。

『日本のいちばん長い日』 監督:原田眞人
主にお年を召した方々ではありましたが、ロードショウは満席でした。
原田眞人監督は、やはり30年の節目となった日航機墜落事故を題材とした
『クライマーズ・ハイ』がじつに秀作であり、チェックしてた監督さんです。
『クライマーズ~』は、とある地方新聞社の組織の中で記事発信に奮闘する
記者が主人公。大勢の登場人物の立ち位置やキャラ、主張を丹念に表現する
演出は、この『日本のいちばん長い日』でも同様に、じつに巧みでした。
『日本の~』では、主に当時の陸軍大臣・阿南(役所広司)の視点です。
戦争遂行強硬派のイメージが強い阿南大臣ですが、決起を目論む若手将校達
を抑えこむのに苦心する、家族想いの優しい父親として描かれています。
血気多感な若手将校達もしかり。現代にも通じる、ごく普通の人々です。
戦争の狂気、不条理。

『終戦のエンペラー(原題:Emperor)』 監督:ピーター・ウェーバー
iTunesの100円レンタル・オススメ映画だったので、DLして観てみました。
終戦直後、マッカーサー元帥率いるGHQが日本を統治。
天皇の戦争責任の是非を10日間でレポートするよう指令を受けた准将は
かつて、日本人女性と激しい恋に落ちていた。彼女も探す主人公の准将‥。
マッカーサーやGHQという組織内の、野心や思惑もチクリと描かれていて
重厚感がある。〝彼女〟を演じた初音映莉子は、けなげで芯の強い昭和の
女性を熱演。ただ、名優トミー・リー・ジョーンズが、マッカーサー元帥
ではなく、缶コーヒーを飲んでいる宇宙人に見えてしまうのだけが残念‥。


日本人の視点で描かれた終戦前夜の日本
米国人の視点で描かれた終戦直後の日本
じつは、この2作品。
制作者同士が申し合わせたかのごとく 内容が見事にシンクロしています。
硫黄島の戦いを 日米双方の視点で描いた クリント・イーストウッドの
作品のようにです。(ここではネタバレにもなるので、どうぞ、ご覧を。)

終戦に想いを馳せました。


2015年8月6日木曜日

建築模型の存在感・村野藤吾の建築展

木陰がありがたい目黒川沿い。
目黒区美術館での展覧会『村野藤吾の建築』 圧倒されました。
撮影が許された1階のギャラリーの 日生劇場
現・目黒区役所(旧・千代田生命) 読売会館など代表作から
2階展示室に至るおびただしい数の建築模型による作品の表現。
建築作品としても、建築模型の表現としても、プロポーション
とディテールの美しさを堪能できます。

村野建築は、機能美を追求した純粋なモダニズムというよりは 
緩やかな曲線を随所に用いたファザードやシンボリックな造型
が印象的。それが単に表層のデコレーションで終わることなく、
どこか上品な雰囲気を醸し出しているところ。

夜の歓楽街の建物から、教会建築まで。レパートリーも幅広い。
とくに、敷地の高低差があるなど、厳しい条件での作品の方が
造型に説得力があるように思えます。
ただ、主に戦前の作品だとゆう住宅作品群には、あまりピンと
くるものがなかった。
大規模な建築作品にこそ生きる プロポーションとディテール
なのかな。それで、建築模型の表現が映えているのか。



2015年8月4日火曜日

集合住宅計画・模型製作中


都内 土地を有効活用した集合住宅の計画案。
全ての住居に ロフトまたは床下収納を設けた計画です。
限られた平面的な面積より、許容された建築高さを有効に活用します。
相談者の方への、プレゼン模型作成中。
協力は 当方物件のテナントでもある
みなさま よしなに。



批判と批評とネット社会

昨晩はTVを観ていると、『しくじり先生』というバラエティーで紀里谷和明氏。
NHK『プロフェッショナル』には細田守氏と、ふたりの映画監督が語っていた。
じつに腰の低い細田氏と、いささか攻撃的な紀里谷氏。
同じ映画監督という職業にして対照的なおふたりのキャラが、印象に残った。

紀里谷氏は、自身の作品を酷評した映画評論家への〝恨み節〟全開。
作者の見えざる苦労や努力へのリスペクトもなく、個人の嗜好による作品批判
に怒りを覚える事。ものづくりに携わる者として、わからないじゃない。
つくるって、たいへんですから。私も意見が、おざなりの批判にならないよう、
作者へのリスペクトを持った批評を筆にするよう、心がけています。
(ちなにみ、私個人としては氏の作品 CASSHERN も GOEMON も好印象。
 前衛的。とくに GOEMON は設定がじつにユニーク。おすすめ。)

巷にあふれる批判や意見。
個人が意見を自由に発信できるネット社会では、功罪ともにありましょう。
2020東京五輪のことでは、新国立競技場の問題、エンブレムのパクリ疑惑と
ネット上にはコメントがあふれています。
私も生意気なコメントをいくつかUPしてますが、他の方に左右されないよう、
UPするまでは、個人のコメントにあまり触れなようにしていました。
久しぶりにサーフィンしてみると、私のものの一部とよく似たコメント発見。
私の方が後日のようです。これもパクリ疑惑といわれちゃうのでしょうか‥。
それほどの影響力はない(エラくない)自分で、よかったのかもしれない。


このコメントには ハナ がないので、まさに花のphotoをUPします。
3たびの ひまわり。
5年後の東京五輪の開催時期が、まさにこの酷暑の時期である事。
これにも 批判 があるようです。
エンブレムのデザインは、この向日葵の花に日の丸をあしらったデザインは
どうでしょうね。( このアイディアは パクリ・フリー )


2015年8月3日月曜日

セット・アップ

事務所内の断捨離的整理整頓もひと段落。
ようやく空いたスペースに、5KのiMacを設置。
量販店で、そのディスプレイの美しさにヒトメボレして購入しちゃった機種だ。
メインアプリのVector Works(CAD)も、いよいよヴァージョンアップへ。
Ver.UPに追いつけないOSの方のiMacは、旧ヴァージョンのまま自宅で使おう。
ということで、事務所内にて最後の集合写真。
Appleのお店みたいだな。

クラウドのおかげで、自宅でも創作作業に支障はない。
環境が変わり、気持ちもリ・セット。設備投資したぶん、仕事に精進しよう。