2013年8月13日火曜日

夏だ。映画だ。KAIJUだ。

小学生のころの夏休み、といえば なんといっても 怪獣映画 です。
東宝『ゴジラ』と大映『ガメラ』のシリーズ どっちも大好きだった。
それゆれ、ハリウッド版 怪獣(KAIJU)映画『パシフィック・リム』
愛菜ちゃん出しちゃう点数かせぎは ちょっとど〜なの と思いつつ
ヒソかに 期待していた。
 
‥期待以上! 大興奮、大拍手(心の中で)!
そして
ギレルモ・デル・トロ監督の、日本文化・コンテンツへのリスペクト。
TVの特番では ギレルモ監督がCGデザイナーに課した怪獣(KAIJU
デザインへの、たったひとつの条件が、(着ぐるみとして)人が中に
入ることが出来る造形であると。なるほど、怪獣(KAIJU)の本質を
ついている。見る側は、そこはオリコミズミで受け止めて、楽しんで
いたことを 理解しているのです。共感に、なにか嬉しくなりますね。

この夏。大人のロマンス 『風立ちぬ』 もよいですが
完全童心にかえることができる『パシフィック・リム』も お薦め。
小学生の自分と ドリフト だ!


(ここから 完全ネタバレ。気にされる方はご注意。)

エンドロールにあった 作品を捧げた人々の中に 日本人の名前‥
本多猪四郎(映画『ゴジラ』の監督、ゴジラの生みの親)がある。
ギレルモ監督が参考としたであろう、多くの日本発のキャラの中で
もっとも 影響が大きいのが 『ゴジラ』 ではないだろうか…。

とくに 『パシフィック・リム』 の最後の格闘シーン。
『ゴジラ』のラストシーン から きているな。 私は感じました。

『ゴジラ』とは 1954年公開の 本当の最初のゴジラのこと。
私はまだ生まれる前のことですが、TVの放映で見ていたのでしょう
そのインパクトは、白黒の画像とうらはらに、鮮明に記憶してます。

ゴジラ は核実験によって生まれた(現れた) バケモノ でした。
Wiki によれば やはり同年の第五福竜丸事件(ビキニ島の核実験の
被曝事故)が、ひとつヒントとなっていたようです。
その バケモノ が まだ戦火の記憶もナマナマしかったであろう
東京の街を破壊していくのです。
ゴジラは核兵器、戦争‥あるいは、それを生み出すドロドロとした
ニンゲンの部分を表しているようでした。
ラストシーン では 平田昭彦さん演ずる独眼竜の孤高の科学者が
今ではロボットのようにも見える潜水服( 『あまちゃん』 では
種市先輩が南部潜りするときに装着してたアレです。)を身に付け、
ゴジラと共に海中で自爆するのです。
こども心にも、せつなく、ひびくものがありました。

その後、ゴジラは ニンゲンの商業主義の都合で、次々復活します。
怪獣(KAIJU)は 私もふくめた子供達のアイドルに上り詰めます。
そして、こんどは逆に 核によって葬り去られるのです。

主人公ふたりが操作するイエーガー・『ジプシー・デンジャー』は
原子力エネルギーによって動きました。歩く核爆弾 だったのです。

皮肉な巡り合わせを感じてしまいました。
娯楽作品に、考えすぎかもしれませんが。