2013年4月3日水曜日

フェイク が おかしい


本体のコンクリート打設が終了すると、補修の工程にうつります。
打放し仕上 とはいえ、ある程度の補修の工程が必要となるのは
現場でモノを造っている以上、いたしかたないところ。
それでも、補修は最小限のレタッチにとどめることにしています。
多少の斑や目違いも、味わいのうち。わび・さび の美意識です。

私の考えを理解してくれて、ジャンカやピンホール、ピンカド出し
といった左官作業から撥水処理までお願いできる、馴染みのA軍団。
組のほうから連絡いれてもらうも、今回は手一杯とのこと。残念。

そのかわりに 組のほうから手配してもらった補修の業者さんは、
聞けばなかなかの職人気質のようだが、前の現場で建築家と大喧嘩
となったという。コンクリート面 全て塗れ! といわれたそうだ。
そりゃあ 打放しじゃなく、打放し風塗装 じゃない。
型枠大工さんだって 怒るわさ。
『こだわり』と『わがまま』を取り違えた上から目線の建築家先生
のお噂は、そのつど、なさけなくなる。

ところで
この打放し風 ならぬ ○○風 といった仕上材。よく目にします。
木(‥だけど 木じゃない。) 石(‥だけど 石じゃない。)
中にはその似せ方に、技術的な面で有無を言わさず圧倒する製品も
ありますね。ショーケースに並ぶ 食品サンプル よろしくです。
でもやっぱり
木は木だし。石は石。コンクリートはコンクリート。
フェイク は フェイク。 素材は素材。