2013年1月29日火曜日

Less is More


今週のコンクリート打設にむけ、先週末は検査機関の中間検査。
スラブ配筋間に合った。指摘事項はアンカーの是正1カ所のみ。
てるてる坊主より、職人さん達の集中力だ。さすが。

あわただしい中、監督Hくんと他の現場を見学する機会がある。
2月の完成にむけ工事が佳境にはいった、やはり賃貸集合住宅。
すでに外装、内装工事もすすんでいる。
‥型枠の木目を表しにした打放し仕上や、コンクリの格子天井。
 遊び心で埋め込んでいる特殊なガラスブロック。
 室内にあらかじめ設置された造付家具は、稼動するものも…。
すっげーなあ〜‥。感心する反面、Hくんと顔を見合わせる。
いま取組んでることと、まったくの正反対なのである。

こっちは、規制が厳しい。ぎゃくに生み出される空間は面白い。
こっちは、予算も厳しい。だから工夫したディテールをつくる。
きっと、入居する方々は生活スタイルにもこだわりがあるはず。
自身で自由にカスタマイズしてもらいたい。

賃貸集合住宅は 事業 です。
メンテナンスも含め、かけるコストが賃料収入に見合うのか‥。
トライな側面ですが、もっとも大切なところです。

だからこそ、緊張感のあるデザインが生まれる。そう考えます。


2013年1月22日火曜日

雨が上がる。スラブが上がる。


2階床スラブ型枠があがる。
降雪の予報で、週末の中間検査までのスケジュールに
すこし心配があったが、問題なく間に合いそうだ。

階高がきびしく、天井のフトコロがほとんど取れない。
よって殆どの部分、打放し仕上のためパネコート型枠。
天井のパネル目地の割付は、内壁のそれと合わせたい
が、この複雑な形状では、そこが厳しかった。
ただ、サッシまわりのディテールはシャープにできる。
これでは20mmほどの垂れ壁ができてしまうぞ。修正。

明日のスラブ配筋の乗り込みを前に。
照明の確認。打放し仕上にて、基本、直しがきかない。

‥設備やさんのほう、スリーブいくつか違ってましたよ。
 直しておきましたから。
現場で、電気設備の気の利いた業者さんから指摘された。
遅くに出てきた設備施工図は間違えが多く、現場で確認
したつもりでも、漏れがあったか。

‥それじゃ、設備屋さんから一杯おごってもらえるね?
 直さなかったら、設備屋さんの負担で補修工事だよ。
‥いやいや、そういったことは お互いさまですから。

チームワーク かな。




2013年1月20日日曜日

TVでも、女性がつよい。


昨晩のNHK特集は、日本の世界的建築家 SANAAを取り上げてる。
開放的で周囲ととけこんだ建築とともに、さわやかな映像であった。
(先週のダイオウイカといい、昨今のNHKの番組はみごたえある。)

フランス ランスに完成したルーブル美術館・別館
設計コンペで ザハ・ハディット氏の存在感ある造形に先んじるも、
東京での(昨今話題の)新国立競技場の設計コンペでは逆の結果に。
美術館とスタジアム。ともに公共性を要求される施設に求められる
ニュアンスの違いも興味深かった。
(新国立競技場のコンペ審査の席、よくカメラ入れてもらえたなあ。)

妹島和世さんvsザハ・ハディット女史 女性建築家の戦い、みたいな
ありがちな過度な盛り上げがなかったのも 好感が持てた。

その後のEテレでは 町工場を引き継いだ 若き女性経営者の番組も。
どうやら、私の地元・大田区のようだ。決断と努力、みならいたい。
(工作機械は危険もある。長い髪だけは切ったほうがいいですよ!)

おんな酒場放浪記
吉田類だけじゃない。 女性も 酒がつよい。


2013年1月17日木曜日

嗚呼 監督さん


週明けから、1階型枠のかえし作業がはじまる。
残雪のなかでの、材料搬入と建込みは、けっこうシンドイはずだが、
型枠大工さんたちの手際はよい。ムダな動きがない。

現場事務所にもどっての定例会議では、組の監督Hくんと電気設備。
それに、作業をおえた型枠大工さんも加わり、活発な議論となった。
私も現場監督出身です。型枠作業は、ある程度心得てるつもりでも、
いろいろ新たな工作金物も生まれているようで、対話は刺激になる。

私は、現場サイドへの施工指示では
どうしてここは こうする必要があるか。を、具体的に説明します。
すると、職人さんたちのほうからもポジティブな提案がでてきます。


先日、日本を代表する 映画監督 の訃報がありました。
建築現場(特に集合住宅)の制作工程は、映画のそれと似てるんじゃ
ないかな、とつねづね思ってます。

建築家が監督・脚本で、設計図書が台本。
スタッフやキャストは、組や職人さん といったところでしょうか。
お金を出すプロデューサーの建主さんにむけ、観客(テナントさん)
からいただく入場料(家賃収入)で、ビジネスとして成功する作品
としなくてはいけません。

監督のO.K! の一言が全てを支配する トップ・ダウンの指揮系統
ではなく、対話を大切にした制作現場にしたい。私のポリシーです。


2013年1月11日金曜日

配筋検査と電気配管


壁の配筋作業がひとしきり、ということで配筋検査。
鉄筋の職人さんはアキ。今日は電気工事の配管作業。
スイッチ・コンセント、それに照明器具の位置確認。

基本
スイッチ/コンセントの平面配置は、同じくします。
高さ関係は 標準を決め、現場で確認しつつ微調整
していきます。
そのラインを、RCの打放し部分では パネルPコン
と揃えることにしました。
図面だけではきめられません。現場で確認しないと。


2013年1月10日木曜日

型枠と配筋


年が明け、1階部分の壁型枠と配筋がスタート。
型枠は、加工したパネルが年末に現場搬入済み。
現場が狭いため、加工は現場でなく工場で行ない
現場では、外側から建て込みます。
足場の設置も、コンクリ打設後に型枠を解体して
からとなります。

施工誤差で生じる可能性がある打継部分の目違い
を調整できるよう、打放し仕上では、通常 型枠
は外側から建て込みます。現場の状況にはよりま
せんが、それよりも、この現場では物理的状況で
外側からの建て込みに、せざろうえませんでした。

壁配筋もアバレがなく、キマッていそうですが、
これは、メンバーがオールD13(D10ではなく。)
のためも、あるようです。 明日、配筋検査です。


2013年1月8日火曜日

ヤマタのオロチはヤマトのセンター


先日blogで紹介しましたクレーンのアーム群の正体は
荏原製作所の跡地に建設中のヤマト羽田物流センター
日経アーキテクチュア の記事で知りました。

球体を輪切りのしたような部分は、環八側から覗けて
大迫力。なにごとか‥と思いましたが、そうでしたか。
(photoを撮ってこなかったのが、残念でした。)

2013年1月7日月曜日

初詣


事務所でのスタート。
午前のうちに、近くの穴守稲荷神社にお参り。
はじまり。やはり、すがすがしい気分になる。
ルーティーンだから、といってはいけないな。

ここ羽田の穴守稲荷神社は、川崎大師のほうに
参拝客が集まってしまうせいか 比較的穏やか。

環状八号線の向かい側は、大規模工事のようだ。
クレーンのアームが、ヤマタノオロチ の姿に
かぶる。巳年なり。

2013年1月6日日曜日

ブレずに ブレよう。


ある お正月のTV番組の対談
作家の姜尚中さんと対談していた脚本家の小山薫堂さんが
自分はブレる人だ‥。と 言っていたのを思いだしました。

‥ブレる と言わず バスケットボールで周りの状況を見て
 パスを出す技の ピボット というと、カッコいいでしょ。

みたいな もの言い。
なるほど、言葉を操る仕事人らしい イキな言い方である。
ブレないことが、必ずしも正しくカッコいいとは限らない。

はて、ピボット(pivot)って 
建具に使う あのピボット・ヒンジの ピボット だろうか? 
いろいろ検索してみたら どうも そのようだ。

鋼製建具(SD)や室内の木製扉は、既存メーカーの既製品
ではなく、そのつど計画に合わせ制作することにしています。
既製品の規格寸法では、規格でない計画では納まりがわるい。
コスト・メリットも意外と期待できない。
きゃくに、制作建具ならデザインや吊金物も自由にできる。
私は吊金物はできるだけ ピボット・ヒンジ を選択します。

ピボット・ヒンジ は建具の上端・下端に設置される吊金物で
通常の丁番のように金物が目立ちません。上下2点のポイント
を軸に建具か開閉します。気に入ってます。

‥ピボットは パスを出す方向は自由でも 軸足はブレない。
(軸足がブレちゃうと、トラベリング。)

ピボット という言葉も気に入りました。

2013年1月4日金曜日

クヌギの森

このお正月の休暇中、クヌギの自生する森へいってみた。
昨年の盛夏のさい、ちょっとした避暑地となった隠れ家。
厳しい日差しをさえぎってくれた青葉、土にかえるとな。
としを重ねる なり。


2013年1月1日火曜日