2012年8月4日土曜日

The Dark Knight Rises


クリストファー・ノーラン監督 バットマン3部作のラスト作品。
『ダークナイト・ライジング』 
文句なし。最高のエンターテイメントであった。
派手なカメラワークや照明効果じゃない。極力 CGに たよらない。
現実感ある絵づくりで緊迫感をもり立てる。ノーラン監督、すごい。

ストーリー展開もこのシリーズ 毎回 意表をつく。
ゲーリー・オールドマンの ゴードン警部が このままイイヒトで
おわんないだろう… と予想していたが、これはハズレ。原作重視。

バットマンの敵役 ベイン は 簡単に一言でいえば “テロリスト” 
というくくりになる。ただ、彼を残虐なテロへむかわせる “動機” 
ここが唯一 いまいち しっくり実感できない。なんでだろう‥。
(‥もちろん、動機は あるにはあるのですが。 )
たとえば
ティム・バートン監督の描いた現実感のない いはばファンタジー
の世界観なら、それは悪役のキャラだよ、でおわったかもしれない。
あるいは シュワちゃんやスタローンの敵役なら、冷戦時代の政敵、
暗黒街のボス、はたまた宇宙から侵略者‥。じつに単純明快であった。

2012の ダークナイトの敵役は 
貧困や差別、格差といった 社会の闇の部分の権化ということなのか。
そして 正義 ってなんだ という命題も また隠されている。
これは
2001.9.11 同時多発テロ 以降の世界観を表しているのだろうか。
冒頭の飛行機のシーン。架空の都市であるはずのゴッサム・シティー
が あきらかに ニューヨークのマンハッタン であることなどなど
9.11のテロを彷彿させる部分が 随所にあった。
そして当時 救出活動に奔走した名もなき方々への賛辞のようにも‥。

まったくの 考えすぎ かもしれない。
エンターテイメント として あまりのことに しばらく興奮気味
であります。 必見ですぞよ。( ステマでは ありません。 )