2012年7月4日水曜日

『はつ恋』の情景


火曜10時のNHK地上波は ドラマ10。上質で大人のドラマが多い。
TVドラマのトレンドにはトンと疎い私も ときどきはまっている。
今回の『はつ恋』も なかなかよい。
脚本の中園ミホさんは 昨年の『下流の宴』の担当だったとのこと。
言葉使いがナチュラルで好感持てるなと思う反面、今回のドラマは
この展開の持ってきかたって〜どうよ?と よくよく考えると強引。
(ストーリーの詳細は 番組site などにゆずるとしますが。)

それでも ドラマには説得力がある。ひきこまれる。
なんでだろう。
正真正銘 独断と偏見で考えてみる。

スポンサーのちゃちゃが はいらないから?
 例えば 昨年末の『ラストマネー』。一話完結で面白かったけれど
 生命保険会社の査定人を題材にしたこんなドラマ。民放さんじゃあ
 ぜったい ムリ でありましょう。
 視聴率次第で途中即打ち切り!といった事態もないから、制作する
 側のひとたちも、腰がすわるのか。

役者さんがうまい から?
 アイドル でなくとも、ちゃんと存在感のある役者さんが演ってる。
 この『はつ恋』では 個人的に 青木崇高さんに注目していた。
 龍馬伝の後藤象二郎では、絶叫系の豪の者という役づくりであった。
 やっぱ、ピュアで繊細なキャラ というほうがあう。
 
情景もすばらしい から?
 情景が 登場人物の心理やありよう までも 表現する。
 どことなくレトロで威厳のある大学病院。富士の見える療養所…。
 とりわけ、主人公・緑の父が営む理容室の町並に、なぜかひかれる。
 どこにでもありそうな、だけど、なつかし佇まい。
 ストーリーにあわせた 自然で美しい空間をみつけ 活かしている。
 ( ロケーション・ハンティング というのでしょうか。 )

 映像には映らない人たちの 才能とちから。