2010年5月26日水曜日

人生設計の『青写真』もCADで描かれているのだろうか‥


国土交通省住宅局 より
建築確認手続き等の運用改善について という ちらし。
平成22年3月公布 平成22年6月施行予定 とある。
よめば
「軽微な変更」の対象拡大 や 構造計算概要書の廃止など
 運用改善は緩和項目が多いようにみえた。

「‥ただね。この部分は 添付図面がふえちゃうんですよ。」
 確認申請中の住宅、指摘事項の訂正に訪れた区役所の窓口。
 担当者は 指摘事項でないカ所を 指さして つぶやいた。
 
「いま確認審査中の物件も対象になるんですか‥?」

「それが、ふざけたはなしでね。来月から施行だってゆうのに
 われわれにも まだ 詳細は伝わってこないんですよ‥。」

 ふざけたはなし‥ という言い方には ぎゃくにホっとする。
 日頃 口煩いと思ってしまう 現場の審査担当者も じつは
 審査を受ける側のわれわれと 同じ目線に立っているのだ。

 耐震偽装をきっかけにした 建築確認申請手続きの 厳格化。
 事前相談や申請図書に訂正が必要になるのは 建築士の能力
 の問題‥ という発想が、いかにも 現場が わかってない。
 自分の思いとおりにならないのは 建築士の能力による、と
 考えた アネハの発注者と 共通するところがヒニクである。

 あえて 誤解をおそれず いえば
 住宅の計画というのは、完全に思い通りには ならないもの。
 設計にしろ、現場の段階にしろ その挫折をどう乗り越えるか‥
  譲歩した。諦めた。と考えるのか
  工夫した。新しい発見があった。と感じるのか‥
 たとえ同じ結果であったとしても、豊かさがちがってきます。
 わたしが、この仕事から学んだことです。

 建築確認申請手続きの厳格化を唱えた 国交省のお役人さんは
 きっと 人生に挫折など ないのだろうな。と 想像してます。

 わたしのモットー 法令遵守 
 これまた 誤解なきように。ひとつ。